【大阪杯】アンビシャスG1馬5頭斬り

 「大阪杯・G2」(3日、阪神)

 2番人気の4歳馬アンビシャスが横山典を背に2番手から鮮やかに抜け出した。これまでの末脚勝負のイメージを一新し、重賞2勝目を飾った。殊勲の鞍上は22年連続JRA重賞V。2着にキタサンブラック、3着にショウナンパンドラが入り、1番人気のラブリーデイは4着に敗れた。

 満開を待ち切れない阪神の桜に、白と水色の鮮やかな勝負服が映えた。2番人気のアンビシャスが、これまでの末脚勝負を“封印”。2番手から力強く抜け出す新スタイルを披露した。パートナーの違う一面を引き出したのは初コンビの横山典。デビュー31年目の大ベテランは、ゴール後、左手でガッツポーズを作った。

 「デビューの時からいい馬だと思って見ていたし、オファーをもらってうれしかった。結果が出て良かった」。折り合い難を抱える馬を巧みに導き、直線ではかったように前をとらえての首差勝ち。G1馬5頭を撃破する大仕事にも「僕自身、(騎手を)長く経験させてもらっているしね。ゴールドシップよりは楽でした」と自らが手綱を取った“癖馬”を例に挙げ、涼しい顔だ。

 秘策は名手からの提案だった。音無師は「きょうの昼、彼から“考えがある”と話があったので、“好きに乗ればいい”と伝えた」と振り返る。過去に結果が出なかった先行策での勝利に「自在に競馬できた方がいいしね。ドゥラメンテとリアルスティール、ドバイでいい競馬をした2頭の間に入った中山記念(2着)がうそじゃないのが証明できて良かった」と笑顔だ。前走で強い4歳世代と好勝負を演じただけのことはある。

 今後は宝塚記念(6月26日・阪神)参戦の可能性もあるが、このまま休養に入り、毎日王冠(10月9日・東京)から、昨年5着に終わった天皇賞・秋(10月30日・東京)を目指す公算が大きい。横山典は「順調なら必ず大きいところでもやってくれる」と素質に太鼓判を押す。強豪を撃破した自信を胸に、伸び盛りの4歳馬が悲願のG1制覇へと突き進む。

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