【JC】パンドラ世界制圧へ迫力満点

 「ジャパンC・G1」(29日、東京)

 近6年で4勝と“日本の女性が輝く”一戦。秋初戦のオールカマーを完勝するなど、一線級牡馬を相手に互角以上の戦績を残す昨年の秋華賞馬ショウナンパンドラが25日、栗東坂路で最終追い切りを行った。破壊力満点の末脚につながる大きなフットワークを披露。好仕上がりを印象付けた。

 歴史的名牝たちに続く。ショウナンパンドラが栗東坂路で躍動。1本目に4F75秒4-18秒7で脚慣らししたあと、13分間のインターバルを置いて本追い切りの2本目へ。雄大なフットワークで4F54秒9-39秒9-12秒2をマークし、出来の良さを伝えた。「全身を使って、この馬のいいところである可動域の広さが見て取れた。いい動きだったと思います」と高野師が力強くうなずく。

 全休日の2日後に追い切るのが通常の調整パターンだが、今週は3日開催の影響から、火曜が全休日となり、関西馬の大半は木曜追いに。ジャパンC出走の関西馬で追い切りを敢行したのはこの馬だけだ。オールカマー勝利時もこのパターンだったが、この日は1本目を上がってからトレーナーが決断した。「追い切りからレースまでの間隔を優先した。やり過ぎたくはないし、軽くする必要もない。いいバランスのところで。(状態は)前走以上かな」。思い描いた通りのリハに満足そうにする。

 牡馬を蹴散らしたオールカマーをステップに天皇賞・秋へ参戦。4着に敗れたが、悲観の色はない。「外枠だったし、スタートしてからダッシュが利かない馬だから、あの位置になる。いいパフォーマンスを見せてくれた」。不利な7枠15番からメンバー最速タイの上がり33秒4で差を詰めた内容を評価した。

 今回は初の2400メートルだが、実は待ちに待った舞台という。「“掛かる”とは無縁だし、東京のこの距離は“やっと走らせられる”“ついにこの舞台に”という気持ち」と力が入る。1週前追い切りに騎乗した池添も「前走は僕がうまく対処できていれば際どかった。距離も大丈夫。どちらかというと、いいかもしれない」と自信の表情だ。

 昨秋の秋華賞制覇後は結果を出せず、低迷した時期もあった。「この馬には、惨敗してもはい上がるタフさがある」と指揮官。宝塚記念3着以降は強敵相手に奮闘。勢いは取り戻している。ジャパンC史上7頭目の牝馬戴冠へと突き進む。

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