【JC】イラプト躍動!闘志“仏”フツ

 「ジャパンC・G1」(29日、東京)

 勝負気配がプンプンと漂うフランスからの刺客だ。凱旋門賞で5着に善戦した3歳馬イラプトが25日、東京芝で最終追いを行った。雄大な馬体を目いっぱいに弾ませ、出来の良さをアピール。指定レースのパリ大賞を制しており、ここを勝てば褒賞金8000万円を含め、一気に3億8000万円を手にする。調教師、オーナーが早々に来日するなど、陣営はやる気に満ちあふれている。

 初の海外遠征とは思えない落ち着き払った表情で、イラプトは馬場に脚を踏み入れた。ダートをダクで1周後、芝コースで7F標識からペースアップ。パワーを前面に押し出した力強い走法で馬場の真ん中を駆け抜け、7F99秒7、6F84秒6-39秒7-13秒4をマークした。

 「とても満足。リラックスしていたね。1頭でもストレスを感じるタイプではない。不機嫌なときがないんだ。いつも安定した、静かな馬だよ」とグラファール師は笑う。「どちらかというと左回りの方が得意」の言葉通り、コーナリングは滑らかでスムーズに加速。軽さは感じないが走りそのものは悪くない。

 トレーナーはこの日、外国馬にとって“鬼門”とも言える高速ターフを自らチェック。「芝を確認するためにここへ来た。硬いトラックは好きな馬」とうなずいた。駆けつけた馬主代表のクーパー氏も「こういう馬場は合う」と太鼓判を押す。公式会見は木曜だけに水曜の時点で調教師、オーナーとも姿を現すのは珍しい。追い切り日だったとはいえ、陣営の勝負気配が伝わる光景でもある。

 ラブリーデイを管理する池江師は「欧州で“今年の日本勢は弱い”とうわさが流れているらしい」と口にした。その真偽について「そんなことはない。日本馬は強いよ」とトレーナーは笑顔で否定したが、「今年は凱旋門賞(5着)に日本馬が出ていないから比較は難しい」と口を濁す場面も。BCターフとの二択で日本を選んだフランスの刺客。褒賞金8000万円の有資格者であることも含め、勝算を見込んでの来日だ。

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