【スプリンターズS】ウキヨノ風が吹く

 「スプリンターズS・G1」(4日、中山)

 混戦ムードの短距離界に“新風”を巻き起こす。6F戦で2戦2勝のウキヨノカゼは3日、朝日が差し込む土曜午前6時に美浦坂路へ登場。4F69秒4-17秒3の微調整で態勢を整えた。闘志を内に秘めながらも、馬場の真ん中をキビキビと駆け上がる姿からは出来の良さが伝わってくる。「雰囲気はいい。けさの馬体重は490キロくらい。(1日の計量時の486キロから)また増えているよ。ムチムチしていて充実している」と菊沢師は出来の良さを強調した。

 13年デイリー杯クイーンCを制したあと、脚部不安を発症。翌年11月まで、1年9カ月もの長期休養を余儀なくされた。復帰後は思うような成績を挙げられなかったが、今夏の北海道シリーズで覚醒。初のスプリント参戦で復活の勝利をつかむと、続くキーンランドCも大外をまくって快勝。今までたまっていたうっぷんを晴らすかのような快勝劇に「札幌で上がり3F33秒台の脚を使えるのだから大したものだよ」と、指揮官は目を細める。

 苦境を乗り越えてたどり着いた初のG1舞台。「出られるだけでうれしい。頑張ってくれれば」と感慨深げな表情で送り出す。さわやかな秋風に乗って、能力に磨きをかけてきた5歳牝馬がスプリント界の新女王の座に就く。

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