【高松宮記念】マッジョーレ万全仕上げ
「高松宮記念・G1」(29日、中京)
前哨戦の阪急杯を快勝して勢いに乗るダイワマッジョーレは25日、栗東坂路で軽快な動きを見せた。
スプリント仕様の調教を施し、心と体を目いっぱい高ぶらせた。
昨年、リーディングトレーナーに輝いた矢作師が、今回初の6F戦となるダイワマッジョーレに与えたメニューは、最終リハでビッシリと追うこと。極限のスピード勝負に挑むためには、妥協を許すわけにはいかない。栗東坂路で4F51秒7-37秒7-12秒5の好タイムで、僚馬ケイリンボス(4歳1000万下)に1馬身先着。万全の態勢を整えた。
「初めての1200メートルになるので、徐々に調教のペースを上げて今週の追い切りを一番強くしたかった。いい雰囲気でG1に臨めそうでうれしいよ」と指揮官は笑みをこぼす。騎乗したM・デムーロも「初めて追い切りに乗ったけど、走り方がきれいだね。いいコンディションですよ」とうなずいた。
初めてのスプリント戦には「ちょっと短いね。できれば内枠がほしい」と注文をつけたが、自身にとっては昨年のコパノリチャードに続く連覇がかかる。「今回は(JRAの騎手となって)初めてのG1になるし、勝てるように頑張ります」と気合が入った。指揮官も「常識的に見れば、1400メートル、1600メートルがいいとは思う。ただ終わった時に、自分の見る目がないな、1200メートルが良かったじゃん、と思わせてくれないかな」。いい意味で自分を裏切ってくれ-そんな期待に応え、マッジョーレが新境地を開く。