【阪急杯】ストーム理想的調教で安定

 「阪急杯・G3」(3月1日、阪神)

 完全復活だ。一時期スランプに陥っていたサドンストームが、長いトンネルをようやく脱出。昨秋から徐々に調子を取り戻し、この馬らしい強烈な末脚がよみがえった。陣営の期待度の高さを思えば、今の戦績ではまだまだ物足りない。強豪が集ったここで重賞初制覇を果たし、G1獲りへ名乗りを上げる。

 2、3歳時に重賞で好勝負を展開し出世が期待されたサドンストームだが、4歳夏の北九州記念(10着)で1番人気の期待を裏切ると、そこから“暗黒時代”に突入。(6)(13)(12)(13)(7)着と見せ場のない競馬が続き、この馬らしい末脚が影を潜めた。

 西浦師が当時を振り返る。「なかなか思い通りにいかなかった。賞金的に使いたいところに使えなかったからね」。常に除外の恐れがあったため、思い通りの調整ができない日々。リズムを崩し負のスパイラルに陥った。

 昨年1月の淀短距離S(7着)後に捻挫のため休養へ。だが、ここでひと息入れたことで流れが変わった。復帰後は使いだしこそ(6)(10)着と結果が出なかったものの、3戦目のスワンSで小差4着に奮闘。続く京阪杯(2着)で待望の賞金加算に成功すると、前走のシルクロードSでも2着と賞金を上乗せした。

 「やっと賞金(除外)を気にしなくて良くなった。ここまで来たらもうひと踏ん張り。G1を使えるようにしたいね」。理想的な調教ができるようになり状態も安定してきた。

 出来さえ戻れば堅実に走れるタイプ。「最近はスタートを出るようになり、道中で無理せず折り合えるようになっている。精神面の成長が大きいね。ここも何とか頑張ってほしい」。好メンバーが集ったが、潜在能力の高さは引けを取らない。しまいの生きる流れになれば、豪快な差し切りのシーンがあってもいい。

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