【東海S】ビクター福島師「動いたね」

 「東海S・G2」(25日、中京)

 馬場入りは徹底して嫌がる。ナムラビクターは21日、栗東坂路の入り口にたどり着くのに、いつものように10分はかかった。だが、走りだしたら違う。肩、トモの運びが柔らかく、首の位置も重心も低い。

 計時されたタイムは4F56秒4-13秒2。「動いたねえ」と福島師は誇らしげだが、なぜか時計だけが目立たない。ストライドがダイナミックになった分、実際よりスピードが増して見えるのか。「このところ真面目に、一生懸命走っているよ。時計がついてこないだけで」。確かに昨秋の3戦は2、3、2着。勝ち切れずとも3度とも複勝圏に食い込んできた。かわされてからもレースを投げ出さず、踏ん張っている。

 「前走だって、ものすごく具合が良かったわけじゃない。それでもあれだけ頑張った」とトレーナー。もともと地力はあった馬。レースでも真面目に走るようになった今、一番上位争いを計算できる有力馬かもしれない。

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