【有馬記念】オンリー貫禄の3馬身先着
「有馬記念・G1」(28日、中山)
これがダービー馬の意地だ。ワンアンドオンリーは24日、栗東坂路でダノンメジャー(2歳オープン)と併せ馬。長い間併走状態が続いたが、最後の50メートルほどでグンと加速。来年のダービー馬候補ともささやかれる厩舎期待の後輩を、4F54秒2-13秒0のタイムで3馬身突き放した。「貫禄を見せたな」。感心した様子の橋口師は「思っていたより良かった。満足だよ」と大きくうなずいた。
秋は2冠のかかった菊花賞で9着。続くジャパンCも7着に敗れたが、悲観はしていない。「粘って7着ではないからね。古馬と力差がないと思うから使う。かなわないと思うなら使わないよ」。古馬の一線級相手でも通用する。そう信じて、グランプリへと送り出す。
中山コースは弥生賞2着、皐月賞4着と悪くない。「弥生賞なんてあの位置から来るんだから。悪い印象は持っていない」。最後方からメンバー最速の上がりで追い込んだレースに、指揮官は確かな手応えをつかむ。「態勢は整っている。あとは結果を待つのみ」。世代の頂点をつかんだハーツクライ産駒が父子制覇を狙う。