【有馬記念】フェノーメノ田辺で復活だ
「有馬記念・G1」(28日、中山)
新たなパートナーとともに不振脱却を図る。秋2戦で14、8着のフェノーメノは18日、新コンビの田辺がまたがり、美浦Wで併せ馬。1馬身先着を決め、順調な調整ぶりをアピールした。また、ダービー馬ワンアンドオンリーは栗東坂路で軽快な動きを見せ、好調を印象づけた。
目下、関東リーディング5位で売り出し中の鞍上とG1・2勝馬のコラボが実現した。フェノーメノが初コンビの田辺を背に美浦Wで併せ馬を行った。アンヴェイルド(3歳500万下)を6Fで0秒9追走して直線で内に潜り込む。ラスト1Fで仕掛けると力強く伸びて1馬身先着。6Fから82秒2-38秒7-12秒9の時計を記録した。
「僕が馬の感触をつかむために乗せてもらったが、抜け出すときの反応は良かった」と鞍上は動きを評価。初コンビとなるが、レースVTRなどで既にイメージはつかんでいる。「好結果を残しているのは好位置で流れに乗れたとき。後手を踏まないように、自分から動いて行けるようなポジションで競馬をしたい」とレースを描く。
今年の田辺はフェブラリーSのコパノリッキーでG1初制覇を達成。この勝利を含め重賞は自己最多の6勝をマークしている。その勢いを買われての騎乗依頼に「うれしい限り。人間が気負わないようにして、馬のリズムを大事に、力を引き出してあげたい」と意気込む。管理する戸田師は「元気な騎手に乗ってもらい、いいところを見せてほしい」。秋2戦の不振から脱却するためのカンフル剤として期待を寄せる。
「前走のジャパンCは着順(8着)ほど悪い内容ではなかった。大一番で頑張ってほしい」と指揮官は前を向く。春の天皇賞を連覇した実績馬が、下半期のグランプリで目を覚ますか。