【JC】ハープいつも通り順調

 「ジャパンC・G1」(30日、東京)

 凱旋門賞6着のハープスターが27日、栗東CWで最終追いを行った。併走馬に半馬身遅れたが、好時計をマークし、順調な仕上がりを印象づけた。史上初のJRA同一G1・3連覇を狙うジェンティルドンナは栗東坂路で単走追い。動きに派手さはないが、こちらも好気配だ。なお、この日、出走馬18頭と枠順が確定した。

 僚馬をかわすまではいかなかったが、不安要素にはなり得ない。栗東CWでの最終リハを完了したハープスター。その姿を見届けた松田博師は、満足そうに「まあ、併せたらこんなものよ。いつも通り」とうなずいた。

 その言葉通り“いつもの通り”の追い切りだった。2角から徐々に加速して行くと、先行させたラストインパクト(4歳オープン)を4角手前でつかまえるかという手応え。そこでグッと我慢させ、4角入り口で前とは1馬身半差。最後は半馬身届かずゴールを迎えたが、6F82秒3-38秒2-12秒6の好タイムをマークし、十分に負荷をかけた。

 「普段からおとなしくてドッシリしている馬。バタバタうるさいところを見たことがない」と名伯楽は笑顔を見せる。帰厩直後はやや体に余裕もあったが、「だいぶ絞れてきた。使う以上は、いつも納得している」と言い切る。3歳にしてフランス遠征を経験した直後だが、クラシックを戦った春と変わらない姿で帰国初戦に挑む構えだ。

 枠は3枠6番に決まった。「久しぶりに内枠が当たったな。3番にジェンティルドンナがいるのか。ある程度前にも行けるだろうから“これを目標に”と川田には言うよ」と策を練った。

 持ち前の豪脚をどこで繰り出すのか。中団か、いつものように最後方か、あるいは先行しているのか…。父ディープインパクトしかなし得ていない、海外遠征帰国初戦でのジャパンC制覇、そして史上2頭目の3歳牝馬によるVへ、虎視たんたん、ツメを研いでいる。

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