【マイルCS】アリオン兄も倒す下克上

 「マイルCS・G1」(23日、京都)

 4歳秋を迎え本格化したレッドアリオンは20日、栗東坂路で併走先着。活気あふれる動きで出来の良さをアピールした。今秋に開催されたG1の5戦は全て重賞未勝利馬が戴冠。この馬を含めてサンライズメジャー、サンレイレーザー、フィエロの4頭が下克上を狙う。なお、この日、出走馬18頭が確定。21日に枠順が決定する。

 力強いフットワークで好調を伝えた。レッドアリオンは栗東坂路で併せ馬。1馬身後方からキラウエア(7歳オープン)を追い掛け、1F過ぎで馬体を並べる。4F54秒2-39秒5-13秒0を計時し、最後は1馬身先着を果たした。動きを見守った橋口師は「予定通り。体調面の心配もないし、万全の態勢」とうなずいた。

 併走馬にまたがっていた小牧も満足げ。「状態は良さそう。いい張りをしている」と充実ぶりを強調した。3戦連続の騎乗に「ゲート、折り合い、枠順とか、全部がかみ合えば一発がある。流れが速くなるのはいい。できれば中団よりちょっと前で折り合いたい」とVのイメージを膨らませた。

 兄弟に重賞6勝馬で今回、ライバルとなるクラレント、重賞2勝馬リディルがいる良血馬。秋初戦の準オープン戦を快勝すると、前走の富士Sでも0秒1差の3着と健闘。4歳の秋を迎えて本格化した。「以前はゲートの駐立が悪かった。今もチャカチャカはするけど、駐立が良くなった。自分のタイミングで出られるようになって、大きく出遅れなくなった」とトレーナーは説明する。

 13年のNHKマイルC(4着)以来、2度目のG1挑戦。「前走だって、ちょっとしたことで頭(1着)まであったかも。そういう脚だった。ひょっとしたら、という気持ちを持たせる馬だよ」。今秋のG1は重賞未勝利馬が5連勝中だ。“トレンド”を追い風にしてマイル界の頂点を狙う。

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