【ボート】中田、Vへ自然体「普通に」

 「戸田プリムローズ・G1」(29日開幕、戸田)

 戸田ボートの開設58周年記念「G1・戸田プリムローズ」は29日から6日間の日程で開催される。地元からは、優勝候補筆頭の桐生順平をはじめ中田竜太、浜崎直矢ら若手精鋭が出場。山崎智也、松井繁、吉田拡郎のSG覇者を迎え撃つ。

 「絶対に優勝するつもりで」と気合パンパンで挑んだG1ヤングダービーは、1走目にFで終了。中田竜太はその反省をふまえて「勝ちたいとか、力を入れてくるといい結果が出ないですね。10月の周年は、あまり意識しないで普通にいきたいと思います」と穏やかな顔で話した。

 この“普通に”という表現。今年のオールスター(福岡)グラチャン(浜名湖)とSGを連覇した菊地孝平の心構えがまさしくこれにあたる。中田は何も知らずにそう話していたが、大レースに挑む上での心構えはすでに身につけたようだ。

 成長株がめじろ押しの埼玉支部にあって、中田は最近の充実ぶりでは最も目を引く存在だ。6月の江戸川周年記念では優勝戦1号艇を経験(2着)し、10月のダービー(とこなめ)でSG初参戦も果たした。特にダービーは、年間を通して結果を残さないと出場できない大舞台。低調機に苦しみ結果は散々だったが、出場したことだけでも称賛に値する。

 その充実ぶりを「何となく、人並みかそれ以上に仕上がることが多かったかな」と振り返った中田。ダービーは選考期間終盤の勝負駆けをクリアしてみせたが「つまらなかったですね。1等を獲ってやっと勝率キープというか」という言い回しで当時の苦しさを物語った。そこをクリアしたことも、成長につながっているはずだ。

 デビュー間もないころ、SGやG1は「怖いところ」に見えたという。「すごい人たちばかりが集まって、厳しいレースをしてましたからね」。だが今はその大舞台にも慣れたようで「怖いとかは思わなくなりました。普通にやればいいって」と話す。

 大舞台に慣れた要因として、師匠の須藤博倫の存在は欠かすことができない。「須藤さんの下ってことで、いろんな方と話をさせていただけてます。静岡の菊地(孝平)さんや横沢(剛治)さん、それから田中(信一郎)さんもそうですね」。昨年9月の戸田で初優勝を飾った時は須藤を撃破してのものだったが、今でも師匠への感謝の思いは強く持っている。

 今節はその須藤も一緒に参加する。「師匠が一緒なんで、精神的にも気楽ですね」。目指すは師弟そろっての大暴れ。中田は最高の舞台での“恩返し”に自然体で挑む。

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