【セントライト記念】イスラ貫禄V!

 「セントライト記念・G2」(21日、新潟)

 ここでは力が違い過ぎていた。単勝1・4倍と断然の1番人気に支持された皐月賞馬のイスラボニータが、好位から直線で鮮やかに抜け出し、クラシック2冠のかかる菊花賞(10月26日・京都)へ好発進した。2着には2番人気のトゥザワールド、3着に10番人気のタガノグランパが入り、上位3頭が菊花賞への優先出走権を獲得した。

 負けられない一戦でクラシックホースがまざまざと力の違いを誇示した。2冠奪取へイスラボニータが好発進を決めた。皐月賞馬のVは、84年の3冠馬シンボリルドルフ以来だ。

 12年ぶりに新潟競馬場で行われた菊花賞トライアル。内回りコースを考慮して、蛯名はあまり位置が後ろになり過ぎないように心掛けた。道中は5、6番手の好位を確保。あとは内々で折り合いに専念した。「前半は結構(ハミを)取っていたけど、向正面ではトゥザワールドの後ろにうまく入れたし、その後はスムーズに走れた」と鞍上は振り返る。

 あとは強い皐月賞馬の走りを見せつけるだけだった。4角を抜群の手応えでパス。「脚は十分にあったし、直線で前があけば勝てると思っていた」。その期待通り、先に抜け出したトゥザワールドを並ぶ間もなくかわし去ると、馬場の真ん中を一気に突き抜けた。

 馬主サイドを代表して吉田照哉氏は菊花賞参戦を明言した。「同世代を相手に戦えるからね。距離は心配だけど、2000メートルを超える距離でいい勝ち方ができたし、まだ余裕もあった。折り合いもついていたからね」と満足そうにうなずいた。栗田博師も「(馬体は)6キロ増だったけど、見た目以上に中身が充実して実が入ってきた」と確かな成長ぶりに目を細めた。

 ダービーではわずかに届かず2着と涙をのんだ。「春はとても悔しい思いをした。今秋にかける思いはどこの陣営よりもある」と主戦は力を込める。今週の神戸新聞杯(28日・阪神)で始動するダービー馬ワンアンドオンリーよりひと足先に、再び激突する淀の大一番へ視界を広げた。

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