【アイビスSD】ライコウ完璧仕上げ

 「アイビスSD・G3」(8月3日、新潟)

 念願の重賞タイトル奪取へ、7歳馬セイコーライコウが元気いっぱいだ。既に1週前で出走態勢を整えているだけに、直前はセーブした内容となったが、30日の美浦坂路でしっかりと脚を伸ばした。昨年の2着馬フォーエバーマークも美浦芝で鋭い動きを披露した。

 まさに7歳の今がピークだ。念願の重賞初Vへ、セイコーライコウが完璧な身支度を整えた。

 1週前が実質的な本追い切り。直前は予定通りセーブした。十分にインターバルを取ってからの美浦坂路2本目。ラスト1Fだけ脚を伸ばして13秒1でフィニッシュ。全て計算された内容に、鈴木康師は「暑いから息を整える程度で、と指示した。時計は毎週出しているし、きょうも動きは良かったね」と満足そうにうなずく。「オーナーがかわいがる人だから、ゆったりとレースをチョイスしてこられた。7歳だけど、ブランクがあったし、まだ上昇していると思う」と笑みがこぼれた。

 前々走の韋駄天Sが初の直線競馬となったが、うまく脚をためて一気に抜け出す完勝劇だった。「自分の想像をはるかに超えていたよ」と指揮官はうれしそうに振り返り、「同じ舞台だし、当然期待は大きいよ。外枠で前をふさがれるくらいなら、かえって内枠の方がいいね」と続けた。

 一方、主戦の柴田善は直線競馬が向くと見抜いていた。「1200メートルでも引っ掛かる馬だからね。気性の問題はあるが、どこからでも動けるので、千直は絶対に合うと思っていた。強い勝ちっぷりだった」と胸を張った。

 前走の函館スプリントSでは、外々を回らされるロスがあっての0秒2差4着。「7歳でも競馬に飽きていない。この年になると早めに勝負を投げる馬が多いが、まだ一所懸命に走る」と主戦は衰えない闘争心に感心しきり。「あとは暑さがどうかだね」。強敵は天候だけ!?のようだ。

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