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【ボート】新プロペラ制度でどう変わる

ペラ制度が変わり選手も調整に手探りな状態が続く
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ペラ制度が変わり選手も調整に手探りな状態が続く

 ボートレースでは、4月27日以降を初日とする開催から新しいプロペラ制度が導入された。選手それぞれがプロペラ(ペラ)を持ち込むことが禁止。各エンジンに備え付けの2枚だけを使用することになった。これでボート界がどう変わるのか。新制度導入で業界は「分かりやすさ」をアピールしているが、本当に分かりやすくなったのか‐。22日に開幕のSG「第39回笹川賞」(浜名湖)に出場する3選手の証言をもとに、その変容ぶりを追った。

 ボート業界にとっては“革命”と言ってもいいほどの制度改正が行われた。これまでは、選手個人個人がプロペラを所有し、レース場に持ち込んでいた。一流選手の中には“スペシャル”なプロペラを所持。それまでまったく気配のなかったエンジンが、そのペラによって、突然“超抜”エンジンに変身するという事象もあった。舟券を買うファンにとっては、エンジンの実績をそのまま信頼できないというジレンマがあった。

 さて、新制度に変わり、ボートレースはどう変わるのか?5月のSG笹川賞に出場する関東の平石和男、中沢和志、桐生順平の3選手に印象を聞いてみた。

 平石「みんな使うペラが同じになるので、エンジンそのものの差が大きく出る。特に伸びに関しては、今までとは大きく変わる」。

 伸び、というのは直線でのスピードのこと。これまでの選手持ちペラ制度では、持ち込んだペラによって強力な伸びを引き出せた。だがこれからは、エンジンの性能に応じた伸びの差が出るということだ。エンジンの成績は悪いのにペラがいいから伸び超抜、というケースが、今後はなくなる。出走表にあるエンジンの勝率を素直に信用できることになり「分かりやすさ」につながるというわけだ。

 では、新しく導入されたペラは、今までと違いがあるのだろうか。

 桐生「今まで使っていた自分のペラより、乗りやすい。安心して、全速で回れます」。

 桐生の発言は、今回導入されたペラなら選手が実力を発揮しやすいということを意味する。エンジンに差がない組み合わせなら、腕上位の選手を信頼すればいいのだ。

 そして、中沢は舟券作戦の上で気になる発言をしている。

 中沢「スタート(S)の勘が、今までのペラの時と違和感がある。これは慣れないとなかなか修正できない」。

 ボートレースのSは、決められた時間内にラインを通過する「フライングスタート方式」。その制限時間内で可能な限り速くSすることでレースを有利に運ぶのだが、このタイミングを計るのが「S勘」。選手にはレースで培った勘があるが、ペラ制度が変わったことで、これがずれたと言うのだ。それだけにレース直前に行われるS展示などでしっかり踏み込めている選手は絶好の狙い目だ。

 新制度で大事になるのはまずは(1)エンジンの素性、そして(2)選手のターン技術(3)S、の3点。以前と比べればはるかに分かりやすくなっている。これをチェックしながら、新制度第1弾のSG笹川賞での舟券作戦を組み立ててはいかがだろうか。

  ◇  ◇

 ◆ボートレースの新プロペラ制度 ボートレース誕生からエンジンに取り付けるプロペラ(ペラ)はレース場所有の物を使用していたが、1989年に選手持ちへと変更。レース技術やエンジンの本体整備に加えて、ペラ調整の重要度が増すようになった。特に近年はペラの完成度がそのまま成績に結びつく傾向になったため、レース以外の日でもペラ調整に時間を費やす選手が多かった。

 また、外注業者からすでに加工されたペラを購入する選手や、レース参加時以外に他選手と共同でペラ調整をすることが増えていた。その持ちペラ制度は、さまざまな変更を経て今年4月末で廃止となった。新制度では、エンジンに備え付けられたペラを使用するため、ペラによる選手間の格差はなくなると考えられている。

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