「俺とスクールウォーズ（１）」

　１９８４～８５年に放送されて大ヒットし、後世に大きな影響を与えたラグビードラマ「スクール☆ウォーズ」が９月７日、初ブルーレイ化される。２０１５年に日本代表の大躍進でラグビーブームが巻き起こり、１９年にはラグビーＷ杯日本大会が開催される今、主演の山下真司が「スクール☆ウォーズ」伝説を語ります。

　◇　　　　◇

　あれから３０年以上たっているけど、ブルーレイになってみると映像がクリアになって、たいへんリアリティーや臨場感があった。今を感じられる映像になってましたね。今撮って出した、みたいな。

　肌とか髪の毛とか、質感も全然違う。試合のシーンもものすごく立体的でクリアに見えて、一度見ている人にも「おおっ！」ていう感動があると思いますよ。若い人にも古さを感じさせない、血がたぎるような熱い感動を、よりリアルに感じてもらえると思う。

　お話をいただいた時は、まな板の上のコイみたいな心境でしたね。まず、「ラグビーって俺、やったことないな」と。「格闘技で痛いな」みたいな。知らなかったんですよ。実際、痛いんだけど。実話が基だということも初めて聞かされて、ちょっと責任が重いなと思った。

　でも、主役だし、先生役だから何とかなるだろうと。どういう形で進むかは企画書じゃ分からないし、初めての主役だからやる気もまんまんだった。主役ってのは全然違うんですよ。自分がアタマで座長だから。喜びより不安や責任感が大きかったし、荷が重いと思ったけど、ここで主役をやっときたい。デビューが遅かった（２７歳）から。

　まず、夜に呼ばれて、いきなり「このボールを蹴れ」と。タイトルバックの撮影ですが、この楕円（だえん）形のボールは何なんだ？と思いました。「どうやって蹴るんですか？」と聞くと、「とにかくやってみなさい」と。１０～１２本くらい蹴って、２本がＯＫになりました。それが終わったら、今度はタックルシーンだったんですが…。

　◆山下真司（やました・しんじ）　１９５１年１２月１６日生まれ、山口県出身。７９年、日本テレビ系「太陽にほえろ！」のスニーカー刑事役に抜てきされ人気者に。８４年、ＴＢＳ系「スクール☆ウォーズ」に主演、社会現象的な大ヒットに。９４年、フジテレビ系「くいしん坊！万才」９代目くいしん坊就任。ＮＨＫ朝ドラ「おしん」、同大河ドラマ「天地人」など出演作多数。