フィギュアスケート日本女子のエース、浅田真央(21)=中京大=が、内臓疾患で闘病していた母親の匡子(きょうこ)さん(48)の容体が急変したため、グランプリ(GP)ファイナル(ケベック=カナダ)を欠場して9日午後、緊急帰国した。匡子さんは同日早朝に肝硬変のため、名古屋市内の病院で死去していたとマネジメント会社が発表。浅田は匡子さんの最期に間に合わなかった。匡子さんは今夏から病状が悪化し、入退院を繰り返していたという。葬儀・告別式は近親者のみで行う。
これまでずっと支えてくれていた最愛の母のもとへ、急ぎGPファイナル会場のカナダから帰国した浅田だが、最期には間に合わなかった。
この日午後、成田空港に到着した浅田は、沈痛な様子で国内線への乗り継ぎを急いだ。黒のジャージー上下に、ニット帽、マスクをつけて伏し目がち。「日本の皆さんが心配していますが」との問い掛けには軽くお辞儀をし、無言で通り過ぎた。中部国際空港に着くと、一般乗客とは別の通路を使って病院へと急いだが…。
浅田は6日にカナダ入り。7日の公式練習ではトリプルアクセルも着氷するなど、3年ぶりのファイナル制覇へ好調ぶりを見せていたが、ケベックの現地時間8日早朝に容体が急変したという連絡を受け、即座に欠場を決断した。
現地のチームリーダーを務める小林芳子・日本スケート連盟フィギュア強化副部長によると浅田は「回復したという連絡があれば出たいと思っていたけど、かなわなかった。ご迷惑をお掛けします」と、気丈に振る舞っていたという。
ともに帰国した佐藤信夫コーチは「朝、電話があって、顔も洗わずにホテルを出た。機内ではバラバラだったので、(浅田の)様子は分からない。練習では調子が良かったので残念だが、でも、仕方がない。『しっかり頑張って』と声を掛けました」と話していた。
匡子さんは1990年に生まれた次女の浅田と、長女の舞の競技生活を支え、バレエの経験を生かした技術的なアドバイスを送った。
浅田は同い年のキム・ヨナ(韓国)に敗れた昨年のバンクーバー冬季五輪で銀メダルを獲得。誰に見せたいかと問われると「お母さんです」と答え、匡子さんが一番の理解者だった。
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