マッチ51歳、恩師の前でギンギラ!

 1980年12月12日にデビューした歌手・近藤真彦が51歳の誕生日を迎えた19日、宮城県仙台市の電力ホールで、35周年記念ツアーをスタートさせた。作家・伊集院静氏(65)が作詞した全24曲を集めた初セルフカバーアルバムをひっさげてのツアー。初めてライブ会場に駆けつけた伊集院氏の作詞曲「ギンギラギンにさりげなく」など25曲を熱唱した近藤は、「アイドルより、男(の路線に)に振ってくれた」と“恩師”に感謝した。

 初来場した恩師に、近藤が35年の思いを込めた熱唱で応えた。

 「『私の詞は、こんなにいい詞だったんだ』と言わせたい」と気合の近藤は、伊集院氏が生で初めて聴くという「ギンギラギンにさりげなく」を1曲目から歌い上げると、出会いのきっかけとなった、80年のデビュー曲のカップリング「ホンモク・ラット」やヒット曲「愚か者」を披露。全25曲中14曲を伊集院氏の作詞曲にする編成で同氏やファン1000人に感謝を届けた。

 デビューからトップアイドルとして活躍。第一線を走り続けることができた要因に、男の友情を描いた伊集院氏の歌詞を挙げ、「アイドルから男に振ってくれた。詞の影響も大きい」とかみ締めるように語った。

 仙台在住の伊集院氏は、「私の曲を選んでくれてうれしい。敬意を表する」と友人の記念日に初来場を決めた。「16歳の近藤君を見たときに1年もたないと思った。言うこと聞かないヤンキー。でも、男のにおいがすごくした」と、デビュー当時を振り返り、「35年後に自分が小説家になっていて、彼が歌っているのは奇跡」と活躍を喜んだ。

 近藤の歌声を通じて作詞曲を堪能すると、「鳥肌が立った。うまくなっている。彼が次に出すものをライバルたちから奪い取りたい」と新曲でのコラボを熱望した。

 ライブ中も同氏の存在が「気になった」と話した近藤は、「ほめてもらえるのが一番うれしい。もっとほめてもらいに行ってきます」と笑顔。余韻に浸りながら、伊集院氏の待つ会食の場へと向かっていた。

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