【大場久美子 15】わたしたち生きていい?命のパスポートもらったよ

 東日本大震災以降、アニマルレスキューボランティアに参加させていただいています。

 震災時日本中が、恐怖と混乱の渦に巻き込まれた。テレビから流れる過酷な映像。東京にいた私は何もできず、ただただ祈りつづけた。

 テレビをみていると被災犬一時預かりのボランティア募集のニュースが。動物は好きだし犬も飼っているので、犬のお世話ならできる。まずは2匹のお預かりのご縁をいただいた。そこからお預かりで、来たり帰ったりで、マックスいっぺんに6匹のお世話をさせて頂いたことも。

 動物ボランティアさんたちとのつながりもできました。そこから保護犬とめぐり会い保護犬の里親となり家族に。罪のない動物たちがどれだけ虐待をうけているか目の当たりにした。

 わが家にはじめて来た子は繁殖犬。年に2度も子どもを産ませて5歳くらいで捨てる。ケージの中に何年も閉じ込められ、エサもろくに食べさせてもらえず、きれいな水も飲めず、シャンプーなんてもってのほか、保護された子たちは、目がどこにあるのかも分からないくらい毛が伸びっぱなし。病気の子も多い雌たちは、子どもを産むためだけの心のない製造マシーンにされているのだ。

 携帯電話に収めた写真を整理していると、わが家に来たばかりの写真が、どの子もたくさんでてきた。共通して言えることは、みんな不安な目をしている。「私は今度どこに連れていかれるの?私は生きていていいの?吠(ほ)えないから、たくさん子ども産むから、もう蹴らないで!!」わが家ではどこでもトイレ。床にしようが布団にしようが叱りません。だって教えてもらってないのですから、できなくて当たり前、教えなかった人間が悪いのです。

 犬のしつけは3カ月までというマニュアルを目にしますが、5歳を過ぎた子たちでもちゃんと家のシステムを覚えましたよ。多頭飼いは、いいことも悪いことも?!(笑)先住犬のマネをしたり、上の子が教えてくれます。

 失敗しても大きな声を出さない。できた時は褒める。不安そうな時は抱きしめる。今までつらい怖い思いをして生きてきたんだもの残りの犬生は、自由に楽しくゆっくり過ごしてほしいです。

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