あびる優、改めて“集団窃盗”騒動に言及…「誰の顔も見たくなかった」

 【2006年7月7日付デイリースポーツ記事より】

 4日に20歳の誕生日を迎えたタレント・あびる優が6日、昨年2月に起こした“集団窃盗”騒動について初めて当時の心境を激白した。事務所からは芸能活動自粛処分を受け、昨年は活動らしい活動をしていない。20歳という区切りを迎えたあびるが、一連の騒動にけじめをつけ、新たなる飛躍を誓った。

 昨年2月、あびるが出演したクイズ番組での発言が物議を醸した。当時18歳だったあびるにはネット、電話…ありとあらゆる所から情け容赦のない言葉が浴びせられた。

 「自分の責任であることを周りに任せて、責任を持ち切れていなかった。何も考えなさすぎた。カメラの向こうで見て、感じている人が、いっぱいいるんだなって痛感した」

 自分の言動が起こす波紋を予測できなかった未熟さ。活動自粛中も厳しい非難にさらされる中、あびるは追い込まれていったという。

 「だれの顔も見たくなかった。(謹慎中に)辞めようと思って事務所に言いに行った」

 引退まで考えた。親友が毎日激励に訪れたが、あまりのバッシングの激しさに恐怖さえ覚えたからだ。思いとどまったのは母の言葉。「悔しいと思うなら、もう一度頑張りなさい。今あなたが選ぼうとしている道は一番簡単な選択。悔しさに対する行動ではない」という叱咤(しった)だった。  思い直した。そして自粛期間を経て、あびるはここまで思えるようになった。  「『いつ辞めてもいいや』って気持ちがどっかにあったけど、仕事ができなくなって『この仕事が大好きだったんだ』て気がつきました」

 そして、20歳になって誓う。

 「世間では成人なんだから責任を持たなくちゃいけない。ファンの人と触れ合うイベントもやりたい。演技も少しずつ頑張ってみたい。20代のうちに結婚もしたい」

 胸につかえる思いを吐き出し、あびるは第2のスタートラインに立ったようだ。

 ◆事件VTR 05年2月15日の深夜に放送された日本テレビ系「カミングダウト」であびるが「小学3年の時、集団窃盗してお店をつぶしたことがある」と、衝撃発言。放送終了後から所属事務所と日本テレビには抗議が殺到。19日までに所属事務所は関係各所に謝罪し、あびるを芸能活動自粛処分とした。騒ぎは警視庁が事情聴取する事態にまで発展した。

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