宝塚月組トップ・珠城りょう「宝塚人生は私のすべてでした」 9人が退団

 宝塚歌劇月組トップスター・珠城(たまき)りょうのサヨナラ公演「桜嵐記(おうらんき)/Dream Chaser」が15日、東京宝塚劇場で千秋楽を迎え、サヨナラショーと退団会見を行った。初舞台から9年、天海祐希に次ぐスピードでトップに就任して5年。輝かしい宝塚人生を締めくくった。

 この日でトップ娘役・美園(みその)さくら含め9人が本公演で退団した。

 黒紋付きに緑のはかま姿の正装で大階段を降り、周囲を見回して「今この瞬間ここにあるもの…このすべてが私自身が守り、愛し抜いた存在です。私の宝塚人生は最高に濃密で、愛にあふれた日々でした」と振り返った。

 兵庫・宝塚大劇場の本拠千秋楽では笑顔で終えたが、この日のアンコールでは周囲の涙を見て声を詰まらせる場面も。次期トップの月城かなとから花を渡されたときの言葉は「最後なので、私だけの秘密にさせてください」と2人だけの秘密にした。

 退団後のことは全く決まっていないと明かし、恒例の寿退団か?の質問には「まず職探しからですね。外に出たらOGの方など新たな出会いがあると思いますので、すてきなご縁がつながっていくのを楽しみにしたいです」と目を細めた。

 今まで振り返り「宝塚人生は私のすべてでした。夢の世界でした。舞台に立っている瞬間、自分も夢を見ていたと思います。本当にかけがえのない場所でした」とすがすがしい表情で話した。

 珠城は2006年に宝塚音楽学校に入学し、08年3~5月の「ME AND MY GIRL」で初舞台。ファン時代から憧れていた月組所属となり、16年9月にトップスター就任。21年2月での退団が発表されたが、コロナ禍で延期となった。

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