学術会議の軍事研究抑制に疑問 甘利氏「防衛省に言うなら中国にも」

 自民党の甘利明氏が11日、フジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」に出演し、菅義偉首相が新会員候補者6人の任命を拒否した「日本学術会議」が、2017年に出した「軍事的安全保障研究に関する声明」で、科学者の軍事研究に対して「慎重な判断が求められる」と提言したことについて、疑問を投げかけた。

 ゲストとして出演していた甘利氏は学術会議が「中国科学技術協会」と協力の推進を図る覚書を交わしていることを指摘。「中国科学技術協会」は民間組織だが、中国は「軍民融合」政策を取っているため、覚書が外国の科学者から技術を吸収しようとする「千人計画」への足がかりになることを危惧した。「学術会議が防衛省の研究に『参加すべきではない』とするなら、千人計画に対しても『そう(参加)すべきではない』と言うべき」とした。

 これに立憲民主党の今井雅人氏は「中国に、日本学術会議が軍事の面で技術協力を本当にしているんだとすれば、それは大変な問題ですから看過できません」とコメント。甘利氏が危惧する「科学者の協力による技術の流出」を、「学術会議による軍事面での技術協力」と言い換えた上で一定の理解を示した。

 一方で、学術会議は戦争に科学を使われたことの反省から成り立っているとし、「その精神は尊重しなきゃいけないし、(軍事研究には)抑制的にならなきゃいけない」と明言した。

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