横田めぐみさん弟・哲也さん 何でも批判の「アベガー」に「対象が違う」
北朝鮮に拉致された横田めぐみさん=失踪当時(13)の弟・横田哲也さん(51)が28日、フジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」(日曜、前7・30)に出演し、「拉致問題は過去形で終わった話ではなく、現在進行形ということを国民のみなさまに分かっていただきたい」と思いを語った。
めぐみさん、哲也さんの父・滋さんは今月5日に死去。同9日の会見で哲也さんは「何もやっていない方が政権批判するのはひきょう」と強い口調で語っていた。
「ひきょう」発言の真意を問われた哲也さんは「いろんな意見があるので、政権批判をするのもいいと思う。ただ、安倍首相が歴代の政治家の中でやっている(拉致問題に取り組んでいる)という事実があるにもかかわらず、何でもかんでも『安倍さんが、安倍さんが』というのは対象が違うんじゃないですか、ということを申し上げたかった」と、それ以前の状況を無視しているかのような声を批判した。さらに「インターネットでは『アベガー』っていう言葉もあるようですが、そこが批判する対象じゃないんじゃないですかっていうことを言いたかった」とそもそも批判されるべき北朝鮮を差し置いての安倍批判に異議を唱えた。
レギュラーコメンテーターを務める元大阪市長で弁護士の橋下徹氏(50)は、自身の政治家時代を振り返り、声を上げながらも具体的には「何もできなかった」と反省の弁。その上で「腹黒い政治も必要。経済制裁はあるかもしれないけど、(世界から)抜け駆けしても、お金をちらつかせながらなんとか交渉に持って行ってもらいたい」と提案した。
これに哲也氏は「日本は犯人に対して身代金を払ったというのは批判されたこともある。北朝鮮は『国内にコロナはない』としてますが、そんなことはないと思うので日本はコロナの医薬品でサポートするから、拉致問題なり諸問題を解決してはどうか、というアプローチもあっていいのでは」と独自の解決案を提示していた。