多くの著作で知られる神戸女学院大名誉教授の内田樹氏が２１日、ツイッターに新規投稿。東京高検の黒川弘務検事長が緊急事態宣言が出ている５月に新聞記者らと賭けマージャンをしていたことを受け、「内閣は筋目を通して辞表を受理せず、黒川氏を検事総長に据えるべき」と経緯を踏まえて皮肉った。

　内田氏は「黒川検事長の定年延長理由は『退職により公務の運営に著しい支障が生ずる』からと法相は答弁していたので、法相が辞表を受理した場合、一夜にして彼がいなくなっても公務に著しい支障が生じなくなった事由を明らかにする必要があります」と、今年１月に定年延長を閣議決定した経緯を踏まえて指摘した。

　さらに、同氏は「『検察官が賭け麻雀をしていたことが周知されたせいで失われる国益』と『余人をもっては代え難い有能検事長が退職することで失われる国益』を比較したときに前者が大であると内閣が判断するとしたら、そんな程度の人の定年延長のために閣議決定をしたのかよという話になりませんか」と皮肉を込めた。

　その上で、内田氏は「内閣はことの筋目を通すためにも辞表を受理しないで、黒川氏を検事長として引き続き重用し、ご予定通りに検事総長に据えるべきだと僕は思います」と提言。「そしてこう言ってください。『賭け麻雀なんてどうだっていいじゃないか。みんなやってんだろ。閣僚もみんなやってるぜ』って」と付け加えた。