沖縄県の竹富町は２８日、新型コロナウイルス感染防止対策として、ゴールデンウイーク期間中、石垣島と同町の島々を結ぶ定期便を全便運行停止にすると発表した。期間は５月１～６日。観光の島でありながら、同町の観光協会のホームページには「ゴールデンウイークに来ないでください」との悲しい訴えが掲載されている。

　竹富町は、沖縄の人気観光地である石垣島に隣接する竹富島、西表島、波照間島などの離島で構成される。石垣島の離島ターミナルからは各島々への定期航路があり、例年この時期には多数の観光客が定期便を利用して島に渡る。だが、今年は観光客の乗船にストップがかかった。

　同町のホームページは定期航路全便の就航停止を実施するに至った理由として、ＧＷ中に島々への来島者がさらに増える可能性を挙げ「より一層の感染拡大防止対策が必要であると考え、これ以上、八重山郡内で感染者を出さないため」としている。石垣市では２８日に４人目の感染者が確認された。

　定期航路は島に住む町民にとって生活に欠かせない足であることから、観光客とは別に、町民などに対しては「竹富町臨時チャーター便」を用意するという。

　沖縄をめぐっては、デニー玉城知事が非常事態体制下であるとして「離島を含め医療体制も非常事態です。どうか今の沖縄への旅はキャンセルして」と来県自粛を強く訴えている。