宇多丸 不自由展に熱弁「その人それぞれがジャッジすればいい」国のジャッジに反対

 ライムスターの宇多丸が、国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」を巡って11日、TOKYO MXの生番組「バラいろダンディ」で、「そういう場を、議論を呼ぶような作品も含めて国が保護することこそが憲法が保障した表現の自由」と熱弁を振るった。

 8月1日に開幕した同展を巡っては抗議や脅迫が殺到し、同3日に中止を発表した。9月26日には文化庁がいったん認めていた補助金の不交付を決定したが、展示は10月8日に再開された。

 宇多丸は「僕はもう、(国が)中身に対するジャッジをうんぬんすること自体に、僕個人は全く反対です。そもそも。そんなのは見た人が判断すればいい。そういう場を、議論を呼ぶような作品も含めて国が保護するっていうのが超太っ腹っていうか、それこそが憲法が保障した表現の自由であって、その中身は、見た人が不快と思うんだったら、それはその人それぞれがジャッジすればいいことで、それこそが芸術を味わったり考えたりするってことなんだから、思考を、あらかじめこっちが線を引いてやるってこと自体が芸術というものになじまない、そもそも。こんなことでビービー言うんだったらもうやめちまえっていうか、俺は全く話にならない」と、熱く訴えた。

 浅草キッドの水道橋博士に「内容的にいえば、これだけの抗議が起きるだろう物件(作品の展示)をやってる」と指摘されると、「だったら警備を増やすとか、そっちの方でガードすべきことで、中身をジャッジするって方向に話が行くのは絶対におかしいと思う」と反論。司会の宮崎謙介元衆院議員も「国はそこに絶対に関与してはいけないですね」と同調した。

 タレントのデーブ・スペクターは「一番の問題は皇族の昔のモンタージュみたいな。アレは絶対にアウトですよ。公的な所だったっていうのが最大の問題だと思うんですよ」と、昭和天皇の肖像を燃やす映像作品を批判。「もったいないと思うのは、この展示会のそのものの趣旨はすごくいいんですよ。どこ行ってもやってほしいようなテーマではあるんですけど、色んな国で表現できないのは事実なんで、なんでこんな台無しにして選んだのかっていうのは理解できない」と、同展の趣旨は評価した。

 博士は補助金不交付に転じた文化庁が、手続きの不備を理由にしていることについて「おためごかしだと思いますよ、僕は。そういう問題が起きて抗議が来て、その時にどういう対応をするのが民意的に良いのかっていうのを判断してますよ」と、文化庁のやり方を批判した。

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