ファミリーマート店舗に貼られた「人種差別抗議」の貼り紙がSNSで大反響

 大手コンビニエンスストアチェーン「ファミリーマート」の都内にある店舗で、来店客の「人種差別と言わざるを得ない発言」に対する抗議の貼り紙がツイートされて大きな反響を呼んでいる。貼り紙は12日にはがされたが、ツイッターでは同店の対応を支持する書き込みが続いた。

 ツイートしたのは、30歳の芸人で近くのバーに勤務する・ラーメン大好き石塚さん@HaruhiyaNishin。11日、常連であるファミリーマートの同店を訪れた際、レジ脇に貼られていた紙に気づいたという。

 貼り紙にはこのような文言が書かれてあった。「特定のお客様から人種差別と言わざるを得ない発言がありました。今後このようなことがあれば差別として強力に抗議いたします。またそのような方の来店は拒絶いたします」

 都内で外国人の多いエリアに住んでいた経験もあり、日頃から差別的な言動に敏感だった石塚さんは「怒りを覚えた」という。すぐに貼り紙の写真を撮り、画像と共に同日午後2時42分にアップ。12日午後6時現在、いいね4万3000件、リツイート1万9000と反響を呼んでいる。

 コメント欄には「外国人の日本で働いてる人って、カタコトの日本語と癒される笑顔で精一杯対応してくれるから応援したくなるし微笑ましいと思わないのかな?」「バイトテロしてる日本人より頑張って仕事してる外国人を応援したい」「彼らがいないと農業も漁業も酪農も観光も、コンビニも回らないんです。うちの近くのパン屋の店員さんはベトナムの娘さん。明るい笑顔でこちらは一日癒されてます」といった意見であふれた。

 石塚さんは「9割以上の方が理解を示してくださった」と反響を受け止めつつ、「具体的にどんなことを言われたかについては、また傷つくと思って聞きませんでした」と振り返る。「“特定のお客様”と書かれた文言から、1人だけでなく、日常的におそらく何人かが嫌な気持ちになっていて、それを店長さんに伝え、ああいう措置になったのだと察します。異国の地で一生懸命働いている中で、傷つくことを言われるのはかわいそうですよ。人として、相手を思う想像力が欠如している」と憤慨した。

 いまや外国人労働者の存在が不可欠となっている日本社会。コンビニエンスストアで働く人も多く、同店の対応を“英断”とたたえる声も多かった。ファミリーマートの広報担当はデイリースポーツの取材に対し、「今回の件は把握しておりますが、誰が、どのようなことを言ったかについては差し控えさせていただきます」と個人のプライバシーを配慮してコメントした。

 従業員と日頃から言葉を交わしている石塚さんは「一緒に働いている日本人の女性店員さんは外国人の店員さんに『いやなことがあったら言うんだよ』と親切に接しています。私も『日本人、悪い人ばっかりじゃないからね』と言ったら笑顔で喜んでくれた。多様性を受け入れる社会に日本はなっていかなければ」と訴えていた。(デイリースポーツ・北村泰介)

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