米團治、月亭可朝さんの破天荒人生悼む 宴会に窓から突入「警察や!」

 落語家・桂米團治(59)が11日、大阪市内で取材に応じ、桂米朝一門最古参の兄弟子で、亡くなった月亭可朝さんを悼んだ。

 型破りな芸人人生を送った可朝さんを、米團治は「たしかに博打好きで破天荒やったけれど、可朝兄さんは一門の異端と言われながらも、すごく兄貴分的な存在で、言うてはることは正論でした」と、弟弟子たちに慕われた人柄をしのんだ。

 はちゃめちゃなタレントとしても活躍したが、米團治は、自身の父で師匠の桂米朝さんの最古参弟子だった可朝さんを「最も米朝イズムを受け継いでいらしてましたし『住吉駕籠』も『怪談市川堤』も、まあ米朝によう似てました」と振り返った。「なにより米朝自身が『あいつは、うまいなあ」と、可朝さんの腕を認めてました」と明かした。

 可朝さんはかつて、幼かった米團治の子守りを任された際、キャバレーに連れていき、ホステスさんに米團治を預けて遊んでいたと告白していた。米團治は「僕も大きなってから聞かされて、記憶はないんですが、『僕の最初のおっぱいはホステスさんでした』と、ありがたくネタに使わせていただいてます」と笑った。

 可朝さんは月亭の亭号を復活させ、米朝一門の中では、若干距離のある立ち位置をとっていたが、米團治は「普段なかなか来ない人が、米朝が危篤の時は一番に来られましたし、ここぞいう時には必ず来ました」と義理堅かったことを回顧。

 一方で、一門の宴会などに呼んでもシャイでなかなか来なかったが、突然、宴席中に窓がガラガラと激しく開き、可朝さんが「警察や!」と窓から乗り込んできて、一同を笑わせたこともあったという。

 昨年末ごろから体調を崩し、最後は静かに旅立った可朝さん。米團治は「まだまだお元気だと思ってましたし、去年の暮れまでは、しょっちゅう電話してたんですけど、それが通じなくなって。療養していると聞いてましたが、電話に出ない人ではないので、なんかおかしいなと思っていたら…」と突然の別れに無念の様子。

 地獄巡りの珍道中を描き、亡くなった著名人たちが登場する落語演目「地獄八景亡者戯」にぴったりの登場人物になるかと聞けば、米團治はニヤリとうなづいた。一門での追悼に関しては「これから決めることになりますが、何らかの形ではと思ってます」と語った。

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