桂歌丸、アキラ100%チクリ「何が芸なんですか」 「もう笑点」復帰会見

元気な姿を見せてくれた桂歌丸
 報道陣に「ありがとう」と言い、会場を後にする桂歌丸
桂歌丸(前列右から2人目)の復帰を喜ぶ笑点メンバー=後楽園ホール(撮影・中田匡峻)
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 落語家の桂歌丸(80)が17日、出演している日本テレビ系「もう笑点」(日曜、午後5時25分)に復帰し、報道陣の取材に応じた。日本語で笑いをとらない芸人が増えたと嘆き、「裸でお盆を持って」とお盆で股間を隠すパフォーマンスで人気のアキラ100%に対して苦言を呈した。

 笑点メンバーとそろって囲み取材に応じ、「涙が出るぐらい温かい言葉をいただきました。…。顔を見りゃわかるでしょ」とメンバーへの皮肉をたっぷりを込めて番組復帰をあいさつした。長年、コンビ的なやり取りでファンを楽しませている三遊亭円楽は「僕は本当に心労で倒れてましたから」とわざとらしく切り返して笑いを誘った。

 歌丸には、あらためて落語の魅力についての質問も飛んだ。「日本語というのは日本の文化じゃないですか。その文化を一番使っているのが我々噺家だと思いますよ。それを笑いにもっていっている」と語った後で、最近の芸人を見ての思いを口にした。「失礼ですけれども」と前置きした上で、「日本語を使わないで笑いを取っている芸能人の方が大勢いらっしゃるじゃないですか。これも言っちゃ失礼ですけど。裸でお盆を持って何が芸なんですか。頭の毛をこうやってやる(かきあげる)だけで何が芸なんですか」と具体的な名前こそ明らかにはしなかったが、1人はアキラ100%と分かる形で持論を述べた。

 さらに、「ああいうのを見て面白いな、うまいなと思われちゃ困るんですよ。日本の言葉を使って笑いを取るのが芸人であり、我々噺家だと思いますけどね」と矜持を示した。その上で、「おおいに日本人に聞いていただいて、日本語というものをもっともっと理解していただきたいと思います。ちょっと望みが大きいかもしれませんけど、そういう気でいますけどね」と思いを語った。

 肺炎はある程度管理できているとしながらも呼吸器に難があるといい、鼻には酸素用のチューブをつけて仕事をしている。ただ、声ははっきりしており「出なけりゃミイラと一緒です」と自らをネタに笑い飛ばした。

 歌丸は今月2日から左肺炎慢性呼吸不全の急性増悪のため、横浜市内の病院に入院していた。14日に退院し、同日に行われた同市の神奈川県民ホールで行われた春風亭小朝との落語会「特選 匠の噺会」に出席した。この時は落語は披露できなかったが、舞台上から笑い話を交えたあいさつは行った。18日には「春風亭小朝のクリエで落語」で高座復帰する予定だが、体調次第なようで、「どうなるか分かりません」と苦笑いしていた。短い距離はサポートを受けながらも自身の足で歩き、タイヤに「笑点50周年」と書かれた車椅子で会場を去った。

 歌丸は16年5月に、5代目司会を務めていた「笑点」を勇退し終身名誉司会に就任。以後、「笑点」の前に放送されているミニ番組「もう笑点」で司会を務めている。「もう笑点」の収録は2月4日以来。今回収録された分は6月25日以降放送予定で、8本分収録した。

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