木村拓哉 SMAP解散後、初主演映画で世界に“斬り込む”

 元SMAPの木村拓哉(44)が15日、都内で行われたグループ解散後、初主演映画「無限の住人」(4月29日公開)の完成報告会見に出席した。三池崇史監督(56)と初タッグを組み、世界を意識して取り組んだ作品。解散騒動の最中だった昨年1月に右膝を負傷しながらも作り上げた入魂の1本に、木村は「感動」と大きな手応えを得ていた。出品が期待される「カンヌ映画祭」(フランス、5月開催)など、世界に“斬り込む”準備は整った。

 言葉の端々に作品への手応えがあふれた。

 黒で統一したシックな装いで登場した木村は、今作で不死身の用心棒・万次を熱演。1対300人の決戦など過酷な撮影を振り返り、「時代劇で撮影は京都とザッツ・ジャパニーズ。三池組の撮影は、モチベーションの高さが海外の現場に参加している錯覚に陥る。『絶対、面白いものを作る』というワンカットの積み重ねに立ち会えた。出来上がりを見ても感動させていただいた」と思いを語った。

 心身ともに厳しい状況の中で取り組んだ物語だった。昨年1月上旬の撮影で右膝を負傷。同13日にSMAPの解散・分裂が報じられた。ロケ地の京都に報道陣やファンが詰めかける騒然とした中で演技に集中。足を骨折した三池監督は松葉づえをついて指揮を執った。木村は「それでも、『前に進むんだ』というモチベーションがあり、楽しかった」と回想した。

 三池監督も世界上映を視界に入れている。原作は世界22カ国で刊行され、主題歌は世界で活躍する“サムライ・ギタリスト”MIYAVI(35)に託した。時代劇「十三人の刺客」(10年)、「一命」(11年)が世界映画祭で評価されるなど世界を知る三池監督は、「日本の役者とスタッフのポテンシャルの高さを世界に再認識させられる。やるべきことにこだわった結果が世界につながる。いろんなところで上映されることになる」と予告してみせた。

 関係者によると、5月にフランスで開催される「カンヌ映画祭」出品の可能性が予想されるという。俳優としてソロ活動の一歩を踏み出している木村が、胸をふるわせた映画で世界に乗り込む。

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