年内で解散するＳＭＡＰ最後のアルバムとなるベスト盤「ＳＭＡＰ　２５　ＹＥＡＲＳ」が、２０日付のオリコンデイリーランキングで約２６万８０００枚を売り上げ、１位を記録したことが２１日、分かった。発売するビクターエンタテインメントは初日までの出荷を９２万枚と発表。初回出荷の８０万枚から大幅増となった。全国１８店のＣＤショップでは、メンバーがツアーで着た衣装が展示され、東京・渋谷では、マネキンの前で泣き崩れる女性の姿もあった。

　解散のＸデーまで、あと１０日に迫る中で発売されたラストアルバムが会心のスタートを切った。

　発売初日となる２０日付デイリーランキングはダントツ首位。２６万８０００万枚は、今年リリースされたアルバムでは嵐の「Ａｒｅ　Ｙｏｕ　Ｈａｐｐｙ？」（３１万６０００枚）、三代目Ｊ　Ｓｏｕｌ　Ｂｒｏｔｈｅｒｓの「ＴＨＥ　ＪＳＢ　ＬＥＧＡＣＹ」（２７万１０００枚）に次ぐ３位。前作「Ｍｒ．Ｓ」（１４年９月発売）の累積売り上げ２３・０万枚を１日で上回った。

　ビクターによれば、全国のＣＤショップから追加注文が殺到。初回出荷は８０万枚だったが、この日１２万枚が追加出荷され、発売日の時点で９２万枚に達した。関係者は「想像を超える売れ行き」と、改めて目の当たりにしたＳＭＡＰパワーに驚きを隠さなかった。

　この日、全国１８のＣＤショップでは５人のツアー衣装をプロモーション用に展示しており、訪れたファンがスマホで撮影する姿が見られた。

　稲垣吾郎（４３）と草なぎ剛（４２）の衣装が飾られた東京・渋谷のＳＨＩＢＵＹＡ　ＴＳＵＴＡＹＡでは午前１０時の開店時にファン３０人が集結。衣装の前で泣き崩れる女性も現れた。相模原市の５０代女性は「ＣＤが発売されても喜びが湧いてこない。聴いても涙が出ると思う。コンサートをずっと待っていた。ファンへのコメントがないのが悲しい」と悲痛な表情で語った。

　同店では混乱回避のため、通常の新ＣＤ特集棚５台分のスペースを確保する“ＳＭＡＰシフト”を取った。店舗関係者は「一アーティストのためにこんなに広いスペースを使うのは初めて」と話した。今後も週替わりで全員のメンバーの衣装を展示するという。