鳥取で震度6弱 熊本自身に迫る強さ

 21日午後2時7分頃、鳥取県中部の倉吉市や湯梨浜町、北栄町で震度6弱の地震があった。岡山県北部で震度5強、島根県隠岐で震度5弱を記録。関東から九州にかけて揺れを観測した。気象庁によると、震源地は鳥取県中部で、震源の深さは約11キロ。地震の規模はマグニチュード(M)6・6と推定される。大阪管区気象台によると、「横ずれ断層型」で、鳥取県中部は「立っていることが困難」とされる長周期地震動の「階級3」だった。

 防災科学技術研究所は、倉吉市で瞬間的な揺れの強さを示す加速度が1494ガルだったと明らかにした。熊本地震の際、熊本県益城町で2回目の震度7を観測した4月16日の1362ガルを上回り、1回目の震度7だった4月14日の1580ガルに迫る強さだ。大阪管区気象台は「揺れの強かった地域では今後1週間ほど、震度6弱程度の地震に注意が必要」と指摘した。

 岡山県で1人が足の骨を折る重傷、鳥取県で小3男児が手の骨を折る重傷。鳥取県の倉吉市、北栄町、湯梨浜町、三朝町では午後9時半時点で計2700人が非難している。

 倉吉市の名所、白壁土蔵群では白壁が大きくがれ落ち、ワイン店「ワイン蔵」ではワイン約1200本の半分ほどが割れた。建築家の故丹下健三氏が設計し、国の登録有形文化財となっている倉吉市役所本庁舎では、ほぼ全てのガラスが割れた。北栄町では住宅2棟が倒壊。湯梨浜町でも家屋が倒壊したとの情報が入った。

 鳥取、岡山両県では延べ約7万1000戸が一時停電した。大阪の日本一高いビル「あべのハルカス」ではエレベーター56基のうち17基が停止した。

 瀬戸大橋ではJRの列車3本が発生直後から約2時間、停止。約430人が一時閉じ込められた。岡山空港と鳥取空港、山陽新幹線とと東海道新幹線、中国自動車道と岡山自動車道など、交通にも大きな影響が及んだ。

 原子力規制委員会は日本原子力研究開発機構の人形峠環境技術センター(岡山県鏡野町)で一時、外部電源が停止したと発表した。規制委は原子力災害に発展する恐れもあるとして「警戒事態」と判断。原子力施設での事態の緊急度を三つに区分したうちの一番下のレベルで、安全性が確認されたため午後4時すぎに解除した。

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