橋下氏×中山氏の法廷闘争 中山氏側争う構え
前大阪市長の橋下徹弁護士(47)らが、自民党大阪府連会長の中山泰秀衆院議員(45)が大阪市との公式会議で述べた「覚せい剤」発言によって名誉を傷つけられたとして、1000万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が27日、大阪地裁で開かれた。橋下氏側は代理人弁護士が出席し、中山氏側は欠席。今後、中山氏側の実質的な答弁書を待つことになり、約15分で閉廷した。
中山氏の代理人弁護士は取材に、この日の欠席は「日程的な理由」とし、今後は請求棄却を求めてゆく方針を示した。「8月中には反論の書面を出すことになります」とし、中山氏の発言の解釈などで争う構え。
一方で、橋下氏は、中山氏の発言に対してツイッターに「中山泰秀アホボンが、また大失態をやらかした」「日本一無能なピーマン政治家」などと記しており、これに対する対抗措置について代理人は「それも含めて検討中。ひどい書き方だとは思う」とした。
訴状では、中山氏が6月12日の自民党と大阪市の「国家予算要望説明会」で、多数のメディアの前で「前の市長の秘書だったかと思いますけど、報道で知ったが、覚せい剤で逮捕されたというのは本当ですか」「市議団の方は当時、質問なさってましたか?」などと発言したと指摘。
中山議員が重職にあることを挙げ「この発言を聞いた通常人なら、橋下氏が不適切な人材登用を行った任命責任を問われ、厳しく非難されるべきとの印象を強く受ける」とし、「誤った印象の流布」「社会の評価を大きく損なうもので、受けた被害は甚大」としている。
一方、橋下氏の代理人弁護士は閉廷後、中山氏側の実質的な答弁書を待つ方針を示し、橋下氏の様子については「何かあれば本人がツイッターなどで発信すると思います」と語った。