小池百合子氏 根回しなく出馬表明

 自民党衆院議員の小池百合子元防衛相(63)は29日、都内で会見し、舛添要一氏の辞職に伴う都知事選(7月14日告示-同31日投開票)に出馬する意向を表明した。「崖から飛び降りる覚悟で挑戦したい」と述べ、都連に支援を求める考えを示した。これを受け、都連は幹部らによる会合を開き、対応を協議。都連会長の石原伸晃経済再生担当相は会合後、「本人から相談がなく、都連としては承知していない」と語った。

 突然の出馬表明だった。28日に自身の公式サイトで「任期途中に都知事が辞すのはこの4年間で3人目です。その都度突如として選挙戦に突入し、いつも最後に現れる『後出しジャンケン』の候補者が勝利を収める。この繰り返しです。政策論争などより、知名度合戦、人気投票です」と苦言を呈していたが、この日、“先出し”で名乗りを上げた。

 しかし、党内への根回しがなかったことで、都連に不満が渦巻いた。会見で小池氏は「自民党議員として、出馬の決意を固めました」としたが、都連幹部は「一枚岩でいこうと決めていたのに」と不快感を示した。都連幹部でもある萩生田光一官房副長官は驚いたとし、小池氏の支援の可能性に関し「閣僚経験もあり、有資格者であることは否定しないが、執行部に(出馬の意向を)伝えるのが本来の対応だ」と述べ、否定的な立場を示唆した。小池氏は支援を得られない場合については「状況を見極めていきたい」としている。

 一方、告示まで2週間近くとなり、候補者の絞り込みに焦りも見せている。都連は早ければ週内にも擁立する候補者を正式に決める方針。人気アイドルグループ「嵐」の櫻井翔さんの父親で前総務事務次官の桜井俊氏は、自民党の出馬要請を固辞したもようだ。桜井氏は29日午後、共同通信の取材に「そのつもりはない」と断言。自民党からの要請については「ノーコメント」とした。

 党内では、石原経済再生担当相や丸川珠代環境相らのほか、官僚OBの名前も挙がっている。また元都副知事の竹花豊・東京ビッグサイト社長も「自民、公明の支援が得られれば出馬したい」としている。

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