歌手・赤西仁（３１）が４日、都内で行われた、アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート　フィルムフェスティバル＆アジア２０１６」のトークイベントに登場し、ジャニーズ事務所を退社した２０１４年２月末以来、初めて報道陣の前に姿を見せた。在籍中は突然の語学留学や“事後報告婚”で騒がせた赤西は、今後について「なんも考えてないんです」と、気の向くままに活動することを宣言した。

　黒のハットに大きなサングラス姿の赤西は、歓声で迎えられた。写真家レスリー・キー氏の新作ショートフィルム「ＰＨＡＮＴＯＭ」に音楽プロデューサーとして赤西が参加したことから、対談のトリとして登場した。

　初主演映画「ＢＡＮＤＡＧＥ　バンデイジ」（１０年）で知り合ったキー氏に「初めて会った時、大嫌い。気分屋。二度と仕事をしないと思った」と先制パンチを浴びてスタート。短いジャケットを以前に着ていたことが話題に上がると赤西は「独立してお金がなかったわけじゃないですよ」。資金難で生地の少ない服を着たわけではないと訴える“独立ネタ”で笑いを誘った。

　冗談とは裏腹に、独立後の活動は充実している。自由に過ごした事務所を離れ、３０歳になった１４年７月４日に自主レーベルを設立。同年にシングル、アルバムを発売し、上海単独公演も行った。中国では数々のアーティスト賞を受賞、人気となっている。

　今作では抽象的な言葉で説明するキー氏に８度もダメ出しされたが、１週間で音楽を完成。キー氏が「あなたも私も普通じゃない」と語ると、赤西は「俺、普通のつもりなんですけどね。アーティストを扱うのがどれだけ大変か勉強になった」と苦笑した。

　ニューアルバム「Ａｕｄｉｏ　Ｆａｓｈｉｏｎ」（２２日発売）をひっさげ、７月９日から全国ツアーを行う。その先については「なんも考えてないんです」。奔放な振る舞いで鳴らした赤西らしく、フリースタイルを継続していく。