俳優の高杉真宙（１８）が舞台初主演し、２役にも初挑戦することが１６日、分かった。不死を失った吸血種の少年らを描いた物語「ＴＲＵＭＰ」（１１月１９～２９日、Ｚｅｐｐブルーシアター六本木）。フジテレビ系昼ドラ「明日もきっと、おいしいご飯～銀のスプーン～」で好青年を演じる高杉が一転、舞台８作目で人間とヴァンパイアの混血と“エリートヴァンパイア”の２役を演じ新境地を開く。

　昼ドラで連ドラ初主演を果たした高杉が今度は２役を交互に演じる難舞台に挑む。２００９年に初演、１３年に東京でも上演された人気作。公演を映像で何度も見た高杉は「すごく好きな作品。参加できることが本当にうれしい」と喜び、「セリフも増えますし、初めての主演なのにすごく難易度が高いお芝居」と意欲を燃やす。

　物語は学園を舞台に不死を失った吸血種の少年らが永遠の命を持つとされる原初の吸血種「トランプ」の不死伝説に翻弄（ほんろう）される姿を描く。高杉は、人間とヴァンパイアの混血・ソフィ役と階級社会であるヴァンパイア界の名家に生まれたウル役と、相反する役柄をほぼ日替わりで演じる。

　小学６年生のころに地元九州で女の子に間違われスカウトされたことが芸能界への第一歩だった。当初は望んでいなかったが、舞台出演をきっかけに俳優業に目覚めた。昼ドラ主演に加え、７月クールはＴＢＳ系連ドラ「表参道高校合唱部！」にも出演と、成長は止まらない。

　稽古は１０月から始まる。俳優業を目指すきっかけとなった舞台というステージで初主演。「ワクワクする気持ちと不安がすごい」と胸を高鳴らせる高杉は「越えなければいけないことがたくさんある。しっかり乗りきり、演じきりたい」。初座長舞台をきっかけに大きく羽ばたこうとしている。