歌舞伎化される絵本「あらしのよるに」

 人気絵本シリーズ「あらしのよるに」が歌舞伎舞台化され、アニメ映画版(2005年公開)で主人公のオオカミ・ガブの声を担当した歌舞伎俳優の中村獅童(42)が、同役を演じることが24日、分かった。京都南座の「九月花形歌舞伎」(初日未定)として上演。新作歌舞伎の題材として、現代絵本作家による童話が取り上げられるのは、初の試みとなる。

 オオカミのガブとヤギのメイの友情を描いた「あらしのよるに」。獅童は同作関連で、02年にNHK「てれび絵本」で朗読を担当、05年にはアニメ映画で声優を務めており、3度目の登板となる“ハマリ役”だ。

 絵本の初版は講談社から1994年に出版され、完結編となる第7巻までの累計で300万部を売り上げたベストセラー。アニメ映画も観客動員120万人を記録するヒット作となった。メーンキャラクターはオオカミのガブとヤギのメイで、嵐の夜に出会った2匹はお互いの素性を知らないまま、夜通し語り合って友達となるが、それぞれの仲間は猛反対。2匹は群れを離れて、オオカミとヤギが仲良く暮らせる森を目指す、というストーリー。

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