愛川さん遺作公開 準備中のドラマも
愛川さんの遺作映画「満洲の紅い陽」が18日、東京・中目黒の劇場「キンケロ・シアター」で公開初日を迎えた。愛川さんにとって8本目の監督作で、製作・脚本・主演の4役をこなした。関係者によると、昨年9~11月の撮影中も体調はすぐれず、クランクアップ後の検査で肺がんが判明したという。
午後1時半からの初回上映ではファン80人が愛川さんの“最後の勇姿”を見届けた。東京都大田区の主婦(83)は「もともと観る予定でチケットを予約してましたが、まさか亡くなるとは思わなくて…」と涙をぬぐった。
また、愛川さんが“幻の遺作”を準備中だったことも分かった。自身が制作・監督・主演のドラマ「港古志郎警視」シリーズの、第4弾を1月に撮影。全12話中の3話を撮り終え、5月から撮影再開の予定だった。前シリーズはBS11で昨年放送されたが、関係者は「まだ編集もされてませんし、放送がどうなるかは全く分かりません」と話した。
この日夜には、20年間司会を務めた、テレビ東京系「出没!アド街ック天国」が放送され、番組の最後に追悼画像が流れた。右手を挙げた、笑顔の愛川さんの写真に「前宣伝本部長 愛川欽也さん 4月15日永眠 心よりご冥福をお祈りいたします。20年間ありがとうございました」というテロップが表示された。