ASKA愛人の栩内被告に懲役2年判決

 覚せい剤取締法違反などの罪で有罪が確定した歌手ASKA=本名・宮崎重明=(56)の愛人で、同法違反(使用)の罪に問われた栩内(とちない)香澄美被告(37)に東京地裁は13日、懲役2年、執行猶予3年(求刑懲役2年)の判決を言い渡した。弁護側は「自分から覚せい剤を使用したことはない。ASKAに使用させられた可能性がある」と無罪を主張してきたが、鈴木巧裁判官は「合理性がない」と却下した。       

 鈴木裁判官から「主文、被告人を懲役2年に処する」と告げられた栩内被告は、その後約20分間、顔色を変えることなく判決理由を聞いた。途中でうつむくような動作もあり、裁判官から「大丈夫ですか?」と尋ねられる場面もあった。

 主張は全て却下された。

 昨年7月の初公判から、弁護側は一貫して無罪を訴えた。陽性だった尿鑑定や第1次毛髪鑑定については「性交の際に膣(ちつ)内に残ったASKAの精液や汗から検出された可能性」を指摘。第2次毛髪鑑定が陰性だったため、科捜研の検査にミスがあった可能性まで繰り出した。

 しかし、裁判所は「(証人として)出廷した科捜研の職員は客観性と中立性がある。被告が自らの意思で摂取したと推認できる」とはねつけた。

 栩内被告が気付かない間にASKAから覚せい剤を使用された可能性についても「他人から摂取されたら体調の異常を感じて気付くのが普通で、心当たりがないという被告の主張は不自然」とバッサリ。公判中に何度も登場したメールのやり取りを論拠とする戦法も「整合しない」と、相手にされなかった。

 3年の執行猶予はついたが、懲役2年は検察側の求刑通り。半年間に及ぶ無罪主張が、薬物事犯の初犯としては重い量刑につながった模様だが、裁判長は「今回の捜査や裁判を通じて覚せい剤を断つ自覚を持ったと期待する」と付け加えた。

 栩内被告は閉廷後も弁護人らと法廷内で打ち合わせを行ったが、この日は控訴するか明らかにしなかった。

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