吉永小百合主演映画、カナダで拍手喝采

 女優の吉永小百合(69)が29日(日本時間30日)、カナダ・モントリオールで開催中の「第38回モントリオール世界映画祭」に共演の阿部寛(50)と出席した。

 コンペティション部門に出品している、初めてプロデューサーを務めた主演映画「ふしぎな岬の物語」(10月11日公開)が、公式上映後に拍手喝采を浴びる高評価。会見と舞台あいさつで着物を着替え、流ちょうなフランス語でスピーチする“おもてなしの心”でカナダっ子を魅了した。(モントリオール・古宮正崇)

 エンドロールが終わると、会場は大きな拍手に包まれた。客席で異国での反応を見守っていた吉永と阿部は、笑顔で立ち上がると、頭を下げた。

 上映中には何度も笑いが起き、すすり泣く声も聞こえた。会場を後にした吉永も「感動しています。上映中も反応がよくて、阿部さんと2人で大喜びでした」と手応え十分だった。

 上映前からモントリオールの映画通をとりこにしていた。オープニングとクロージング作品以外では異例となるレッドカーペットが敷かれ、高い注目度の中で劇場入り。今年101歳となるモントリオール最古の劇場を1000人が満員にした。

 白地に秋草百花柄の着物姿での舞台あいさつでは、フランス語でスピーチした。「ジュマペール サユリ ヨシナガ」と自己紹介すると、流ちょうな発音で続けた。

 「みんなで愛情を込めた手作りのような作品です。みなさまの心に届くことができれば、これほどうれしいことはありません」

 現地の通訳も「完璧」と目を見張る、1分30秒の仏語スピーチ。関係者によると、この日のため語学学校に通ったという。来場者に感謝を伝える吉永流の“おもてなし”は、心温かにさせる映画の内容にも通じる気持ち。紫の着物で出席した上映4時間前の公式会見からお色直しするなど、心を尽くした。

 受賞が発表される1日(日本時間2日早朝)の追加上映も急きょ決定。2008年の「おくりびと」以来、6年ぶりのグランプリが期待される。

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