韓国沈没船は日本のフェリーだった

 韓国南西部、珍島の沖合で旅客船「セウォル号」が沈没し、修学旅行の高校生らが死亡、多数が行方不明になっている事故で、韓国海洋警察と海軍は17日も周辺海域で不明者の救助作業を続けた。現場は潮流が速く、潜水士が沈没した船内に入って生存者を捜す作業は難航している。同船は1994年6月から2012年9月まで、鹿児島や沖縄を結ぶ国内定期船「フェリーなみのうえ」として航行していた。

 韓国政府は同日朝、「セウォル号」の乗客・乗員数を462人から475人と訂正。夜までに死者が14人に増え、282人が行方不明になっている。

 海洋警察は17日、船長を業務上過失致死傷容疑で取り調べ、幹部は同日の会見で「船長は船員法に違反した」との見解を表明した。聯合ニュースは同日、同船が針路を変更するため船首の向きを急激に変え積載貨物が一方に片寄り、バランスを崩して傾いた可能性があると報じた。海洋警察関係者によると、同船は韓国海洋水産省が勧告する航路とは違う航路を運航していたという。

 同船は1994年6月から2012年9月まで、鹿児島や沖縄を結ぶ国内定期船「フェリーなみのうえ」として航行。仲介業者を通じて12年10月に韓国側に売却され、約半年の整備期間を経て韓国で13年3月に就航したという。

 海洋警察などは16日夜から照明弾を連続して打ち上げ徹夜で捜索を続けたが、新たに救助された人はいない。

 事故で救助された乗客の証言などから、船内には依然多くの乗客らが取り残されているとみられ、韓国で過去最悪規模の船舶事故となる恐れが高まっている。

 珍島沖合は16日、波の高さは0・5メートル程度と穏やかだったが、潮流のため、海軍特殊部隊の潜水士も船内に入るのに失敗した。17日は雨が降り始め、波が1メートル以上になる見通しで、捜索の環境は一層悪化している。

 海軍などは船舶約170隻と約550人の潜水士を周辺に配置。家族の抗議を受け、17日未明から海洋警察の警備艇数隻で希望する家族を順番に現場海域に運んだ。

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