キムタク「宮本武蔵」8年ぶり時代劇

 人気グループ、SMAPの木村拓哉(41)が、テレビ朝日開局55周年記念2夜連続ドラマスペシャル「宮本武蔵」(来年3月放送)に主演することが25日、分かった。剣道経験者の木村が剣豪・宮本武蔵役に初めて挑む。木村の同局ドラマ出演は「君は時のかなたへ」(1995年)以来、19年ぶりで、時代劇は映画「武士の一分」(2006年)以来、8年ぶりとなる。

 15日で最終回を迎えたTBS系連続ドラマ「安堂ロイド~A.I. knows LOVE?~」でアンドロイドを演じた木村が、一転して人間味あふれる剣豪役に挑む。

 木村は「小さいころから“刀を振る”という経験をしてきたので、宮本武蔵という存在はいやでも意識してしまう人物。自分が“演じる”ということになり、武蔵に抱いていた謎をひとつひとつ解明していけることも楽しみにしています」と、大役に武者震いだ。

 原作は国民文学作家・吉川英治氏の名作「宮本武蔵」。武蔵の苦悩や葛藤を軸に、ヒロイン・お通との悲恋や生涯の友・又八との出会いと別れなど濃厚な人間模様を描く。

 数々の決闘も描かれ、木村は宿敵・佐々木小次郎との「巌流島の戦い」や「一乗寺下り松70人斬り」といった名場面にも挑戦。戦いの場面は伝統的な殺陣に加え、ワイヤアクションやCGを駆使した新アクションに仕上げていくという。

 武蔵の代名詞ともいえる“二刀流”姿もお披露目した木村は、20日から京都で撮影を開始。「ピリっと気持ちの引き締まる思い」と、緊張感を漂わせる。

 武蔵役はこれまで多くの名優が演じているだけに「僕もワンカット、ワンカット妥協のない『OK』をいただいて、最終的に自分の“武蔵”になればいい」と、新たな武蔵像を作り上げるべく意気込んでいる。

 ◆剣豪・宮本武蔵を演じた俳優

 映画史上の傑作として名高いのが故萬屋錦之介(当時は中村錦之助)主演、故内田吐夢監督による「宮本武蔵」(1961~65年)五部作。映画では故三船敏郎さん、故緒形拳さん、高橋英樹(69)、長塚京三(68)らも演じている。

 テレビドラマでは84年のNHK新大型時代劇で役所広司(57)、90年のテレビ東京の12時間ドラマで北大路欣也(70)、2003年のNHK大河ドラマ「武蔵 MUSASHI」で市川海老蔵(36=当時は新之助)らが武蔵にふんした。

 舞台では09年初演の「ムサシ」で藤原竜也(31)が演じた。

 

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