検察女性事務官、暴力団に情報横流し

 静岡県警捜査4課は19日、同居相手らの働き掛けを受け、詐欺事件に関する捜査情報を漏えいしたとして、国家公務員法(守秘義務)違反の疑いで、静岡地検の検察事務官鈴木美穂容疑者(30)=静岡県富士宮市=を逮捕した。

 また、同法違反(唆し)の疑いで、同居していた建設業鈴木明容疑者(38)と、知人の指定暴力団山口組系組幹部坂井誠容疑者(39)=富士宮市=を逮捕した。

 捜査4課によると、美穂容疑者と明容疑者は逮捕容疑を認め、坂井容疑者は否認している。

 捜査関係者によると、美穂容疑者が当時勤務していた地検沼津支部を県警が3月13日に家宅捜索し、同容疑者の机の引き出しから山口組系暴力団に関する捜査書類の写しを複数発見した。担当していなかった事件の書類とみられ、県警は他の情報も漏えいした疑いがあるとみて調べている。

 美穂容疑者の逮捕容疑は10年12月、坂井容疑者が所属する組関係者による詐欺事件の手掛かりとなる情報や求刑予定に関する情報を、メールで坂井容疑者に送信し、漏えいした疑い。明容疑者と坂井容疑者の逮捕容疑は、情報漏えいを美穂容疑者に働き掛けた疑い。

 詐欺事件は、坂井容疑者とは別の暴力団に所属する組員ら4人が共謀。1人が交通事故を起こした際、勤務実態がないのに会社の従業員だったと偽り、保険会社から損害保険金約70万円をだまし取ったとして詐欺罪で起訴され、いずれも有罪が確定している。

 明容疑者は、無店舗型風俗店で18歳未満の少女を働かせていた児童福祉法違反罪で有罪判決を受けた人物とつながりがあり、県警が捜査。その過程で明容疑者が美穂容疑者と頻繁に連絡を取り合っていることを把握。捜査情報を漏えいしている疑いがあるとして地検沼津支部などを家宅捜索していた。

 家宅捜索で、県内の暴力団の組織や構成員を県警がまとめたチャート図の写しが見つかり、県警が押収した。

 静岡地検では02年にも、別の女性検察事務官による捜査情報漏えいが発覚、この事務官は罰金3万円の略式命令を受けて依願退職している。

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