【舩越園子の目】元に戻った松山

 「米男子ゴルフ、ウィンダム選手権・最終日」(21日、セッジフィールドCC)

 「ネバーギブアップ」「諦めたら終わり」と言われる一方で、「諦めが肝心」な場合もある。どこまでも諦めずに突き進むべきか、それとも見切りを付けて諦めるべきか。その判断を適切に下せるかどうかにプロフェッショナリズムが問われるのかもしれないなあ。ウインダム選手権最終日を終えた松山英樹と話をしながら、そんなことを思った。

 松山は6月のメモリアル・トーナメントで予選落ちを喫すると全米オープンでも全英オープンでも予選落ち。その間のブリヂストン招待では予選落ちのない4日間を終えて42位の下位に甘んじ、あのころはスランプ説も浮上。松山自身「ラウンドが終わるころには自信がほとんどないぐらいになっちゃう」と弱気になっていた。

 だが、全米プロで4位に食い込むと今大会は3位と上位入りを続け、一気に復調。その間、何があったのかと尋ねると、彼はこう答えた。「新たなことをやろうとして、なかなかうまくいかなくて、それを諦めて元に戻して、それがうまくいってる感じ」。

 やろうとした何かを諦めて戻したということ。臨機応変?柔軟な対応?見事な引き際?何と呼ぶかはさておき、ときにはスパッと諦める勇気も必要なのだ。

(在米ゴルフジャーナリスト)

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