遼、1打差の2位でV逸「隙見せた」

 「男子ゴルフ・カシオ・ワールドオープン・最終日」(29日、Kochi黒潮CC=パー72)

 2日目から首位の石川遼(24)=CASIO=はミスから失速し、今季2勝目を逃した。首位と1打差の2位で出た黄重坤(23)=韓国=が1イーグル、5バーディー、1ボギーの66で回り、通算15アンダーで今季初優勝。この大会3年ぶりの優勝で、ツアー通算3勝目を挙げた。31位となった金庚泰(29)=韓国=の5年ぶり2度目の賞金王が確定した。

 残り7ホール。追走してくる黄重坤とは3打差。勝てる。誰もがそう感じ始めた時、石川の頭上にはにわかに暗い雲が漂い、覆っていた。

 「相手にちょっと隙を見せてしまった」

 12番パー4、第1打。強振したドライバーから飛び出した球はまさかのOB。リカバリーもできず、4オン、2パットでダブルボギーをたたいた。直前の9、10番でドライバーの軌道のズレを認識しながら「何が悪いのか分からないまま、やってしまった」。抱え込んだ不安は、最悪の形で露呈した。

 14番で逆転を許したものの、17番では6メートルのスライスラインを沈めて一度は追いついた。キャディーを務めた高校1年の弟・航(わたる)くんとグータッチで喜んだが…。

 並走して迎えた18番パー5。勝敗が決したのは2打目だった。残り273ヤード。黄重坤は3番ウッドで2オンに成功、ピンそば3メートルに寄せた。石川は残り250ヤード。「自信がない」という5番ウッドではなく、3番アイアンをフルスイングした。「ベストショット。あれが精いっぱい。やっぱり、まだまだだな」。球はピン手前20メートルに落ちた。黄重坤はイーグル、石川はバーディーだった。

 石川は「勝ち切る『太さ』を兼ね備えたい」と言った。次週は日本ツアー最終戦、日本シリーズJTカップに挑む。

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