160センチ最小兵力士・琴元村が前相撲で初白星「昨日よりは動けたかな」素早い動きで相手ほんろう「自分の相撲はとれた」

 取材に答える琴元村
 前相撲で初白星を挙げた琴元村
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 「大相撲夏場所・4日目」(15日、両国国技館)

 身長160センチの最小兵力士・琴元村(佐渡ケ嶽)が、前相撲で初白星を挙げた。山田(二所ノ関)に対し、立ち合いで右に動いて上手を取ると、投げで泳がせて送り出した。

 デビュー戦となった前日は、約60キロの体重差がある宮崎(境川)に押し出されて完敗。自身をスカウトした秀ノ山親方(元大関琴奨菊)からは「これが大相撲の世界だから。勝ち負けは関係ないから思い切りいってこい」と声をかけられたという。反省を生かしたこの日は持ち前の素早い動きで相手をほんろう。「変化しちゃったけど、自分の相撲はとれた。昨日よりは動けたかな。うれしいです」と笑みがこぼれた。

 土俵下で審判を務めた秀ノ山親方(元大関琴奨菊)も「うれしいですね」と笑顔。「運動神経がよくてガッツもある。体の小ささは武器だと思う。3年後、5年後に芽が出るように。元村なりの相撲を追求していけたら。一緒に頑張っていきたい」と期待を込めた。

 宇良や翠富士ら小兵業師の相撲を見て研究している琴元村の憧れは、首のケガのため7場所連続で休場している元幕内の序二段炎鵬。来場所で復帰すれば、序ノ口で対戦する可能性もある。琴元村は少年相撲大会「白鵬杯」で活躍した際に一緒に写真を撮ってもらい、技も教えてもらったといい「やってみたいです」と目を輝かせた。

 無限の可能性を秘めた15歳。「まだ体が小さい。体を作って確実に勝てるようになりたい」と課題を口にすると「上(の番付)に上がるにつれてお客さんも増える。早く上に上がりたい」と意気込んだ。

 琴元村は12年ぶりに実施された身長167センチ以上、体重67キロ以上の体格基準に満たない志望者が受検する二次検査(運動能力テスト)に合格。今場所で初土俵を踏んだ。

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