照ノ富士 103年ぶり偉業へ不屈星発進 猛攻受けきり“圧力”で難敵撃破

 「大相撲初場所・初日」(9日、両国国技館)

 新横綱から3場所連続優勝を目指す照ノ富士(30)=伊勢ケ浜=が小結大栄翔をはたき込みで下し、白星発進した。2022年も強さを見せつけ、栃木山以来103年ぶりとなる偉業に挑む。貴景勝、正代の両大関も勝ち、大関とりを視界に入れる関脇御嶽海も白星スタートを切った。

 綱の重みを感じさせる勝利で、照ノ富士の新たな年が幕を開けた。昨年2度敗れた大栄翔に、のど輪でのけ反らされる猛攻を受けてもグッと我慢。力比べから土俵際まで攻め込まれたが、左手で相手の首を巻きながら体を開くと、攻め続けた大栄翔を力尽きるように腹ばいにさせた。

 攻め込まれた内容に「落ち着いていこうと思ったけど、ああいう相撲になっちゃった」と反省。それでも、最後は“圧力”で難敵を退け「体が自然と動いてくれている。よかったんじゃないですか」と冷静に振り返った。

 増していく強さは、異競技の王者からも関心の的だ。同学年で柔道男子73キロ級五輪2連覇の大野将平は、優勝を続ける横綱に注目していると7日に発言。これには照ノ富士も「圧倒的な強さを見せ続けている。刺激をもらってやっていきたい」とエールを返した。

 この日から新しい化粧まわしで土俵入りを行った。黒地に複雑な白い立体が描かれたスタイリッシュな柄は、美術家の大山エンリコイサム氏(28)が手がけたもの。横綱の不屈の精神力を表現したという一品も「いろんな方々がいろんな面でサポートしていただいて。土俵で恩返ししていきたい」と力に変えている。

 103年ぶりの偉業へ、底力を見せる滑り出し。八角理事長(元横綱北勝海)は「序盤の押し合いがあるから(足が)ついていけなくなる。だから、照ノ富士がよく残った」と説明した。今年も“一強”ムードを漂わせる横綱は「一生懸命やっているだけ」とぶれずに連覇への道を突き進む。

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