逸ノ城 日本国籍で初の場所へ 師匠から名字をもらい「三浦さんになりました」

九州場所に向け稽古する逸ノ城(日本相撲協会提供)
九州場所に向け稽古する逸ノ城(日本相撲協会提供)
九州場所に向け稽古する逸ノ城(日本相撲協会提供)
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 「大相撲九州場所」(14日初日、福岡国際センター)

 小結逸ノ城(28)=湊=が8日、電話取材に応じ、国籍をモンゴルから日本に変更後、初の本場所へ意気込んだ。5日に九州の宿舎に入り、この日は軽く運動。9日から本格的稽古を再開する。

 9月に「三浦駿(たかし)」となった。「ちゃんとやっていく。(V争いへの意欲は)あります、あります。(三役から)下にいかないように。定着して上にいけるようにやっている。それだけです」と気持ちも新た。

 将来、日本相撲協会に残り親方となるために決断。師匠の湊親方(元幕内湊富士)にも相談し、モンゴルの両親も後押ししてくれた。「相撲しか分からないんで、将来もちゃんと日本に恩返ししようかと、やっていけたらいいなと思ったんで国籍を取りました」と、明かした。

 「三浦」は師匠の本名からもらった。「やっぱり相撲界に入って親方にいろいろお世話になって、いろいろ教えてもらいながら今の自分があると思うので、『親方の名前をいただいてもいいですか』、と聞いたら『いいよ』と言うので、三浦さんになりました」と師匠への感謝を込めた。

 2年ぶり九州場所開催。2014年秋場所、新入幕で13勝を挙げ優勝争いした怪物も28歳になった。この2年、腰痛の影響などで十両落ちも経験。逆境を乗り越え、三役にまた戻って来た。

 久々に九州の空気を吸い「なんか気持ちいいです。去年がなかったんで。結構、涼しいというか寒い。いろいろといい。(目標は)もちろん先場所に続けて勝ち越しすること。あと、2桁(勝利)、一番でも多く勝てるようにやっていきます。自分がやってることに自信を持って迷いなくやるだけ」と、気合をみなぎらせた。

 右を差し、左でまわしを取れば必勝。今は稽古で、その形を磨き続けている。「勉強して考えてやってます。自分の形に、なかなかならしてくれないんで、なったところでは結構、自信があるんで。相手はならさないようにするし、自分はなるようにしてって、そこでなれたらほんとにいいんで、はい。そういうところを磨いて場所に向けてやっていきます」と意気込んだ。

 関取No.1の巨漢。今は208キロをキープする。以前は腰への影響を考えて減量に取り組んだが、圧力を失い、不調に陥った。

 「最近はこの体重でキープしている。体重のことを気にしていない。これくらいでずっと続いている」と、体調面も悪くない。

 食事のおいしい九州場所は、地方場所の中でも「一番食べる」と言う。今年はコロナのため場所が終わるまでは原則、外出禁止だ。

 「食べたかったものはある。とんこつラーメン、もつ鍋。この2つは絶対食べたいと思っている。コロナがない時は普通にいっぱい食べている」と、残念がった。

 場所が終われば、外食も可能。「今回は場所前に行けないので、場所が終わったらラーメンくらい食べたいと思う。なかなか食べられないので。部屋の近くのラーメン屋に行っている。(替え玉は)普通に3、4玉くらい」。ラーメンを心ゆくまで味わうことを楽しみに、15日間、全力を尽くす。

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