琴奨菊、現役続行!十両陥落濃厚に「続ける方が大変」でも「自分の中で可能性感じる」

土俵回りで若い衆の稽古を見る琴奨菊(代表撮影)
ぶつかりに胸を出す琴奨菊
ぶつかりに胸を出す琴奨菊
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 大相撲の元大関で11月場所(11月8日初日、両国国技館)で十両陥落が濃厚な琴奨菊(36)=佐渡ケ嶽=が20日、千葉県松戸市内の部屋で基礎運動などを行い汗を流した。

 秋場所は左ふくらはぎ負傷で2勝10敗3休。15年在位した幕内残留が厳しくなり進退が危惧されたが現役を続行を決めた。「続ける方が大変。気持ちもそうだし、体も痛いし。自分の中で可能性を感じるからやっている。気持ちは無限で、体は有限」と語った。

 先場所後は自身と向き合った。「苦しい時にこそ、自分の本質が出て、立ち向かえているのも自分の本質だと思うし、けがする体の使い方をしたのも自分。自分も試行錯誤しながらね。(十両に降下しても)それ以上の気づきがあるんですよ。相撲だけじゃなく、向き合い方もそうだし。今後の大切な時のために…。勝てば上がれるし、やり残し無く納得して終わりたいなと。引退した方が、このプレッシャーと努力の継続から外れるから、体の負担的にも楽なんですけど、そこじゃないなと」と、まだまだ燃え尽きていない。

 16年初場所では日本出身力士では10年ぶりの優勝を果たした。現役関取最年長でも、やり残しはある。「1周、2周回って、基礎の大切さをね。最近ある人と話していて『菊関って、追求心で土俵に上がっているよね』と言われた。追求しながらシンプルにというのを繰り返していけばいいと思う。こんなことばっかり考えているとあんまり苦ではないんだよね」と、道を追求し続けていく。

 36歳の今、気付いたのは基礎の大切さ。この日も土俵の周りで四股。片足ごとにゆっくり体重をかけながら、負傷した左足にもしっかりと力を込めた。ゴムバンドを両足のふくらはぎに巻き、ゆっくり腰を下ろす動作も行った。

 「すり足だったらそんなに踏まないから、それなりの形になった。でも、四股を踏む時の重力の大切さとか、バランスを保つためのふくらはぎの感覚は、あたりじゃなく四股なんだなと。四股の動きって、もろに体重がかかるし、自分でコントロールしないと。そもそも四股を踏まなくてやっていた。やりたくて。でもやっているだけで、踏めてなかった」と四股の重要性を再確認した。

 左足の状態は「100と言いたいけど、ちょっと冷静に気持ちを抑えて90ぐらいかな」と話した。相撲を取る稽古も数日内に再開の予定。「自然にやりたくなるでしょう。嫌々じゃなくて、体がやりたくなった時にやろうかなと思う」と、自然体で臨む。

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