大相撲春場所、史上初の無観客で開始 最初の一番で勝利の煌は「緊張して」所作間違え

 「大相撲春場所・初日」(8日、エディオンアリーナ大阪)

 新型コロナウイルス感染拡大で史上初の無観客開催となった春場所が厳戒態勢の中、8日、午前8時40分、始まった。

 力士、関係者は感染予防のため原則、公共交通機関は使用しないのがルール。午前7時30分過ぎから、自家用車やタクシーで若い衆らが続々、会場裏口に横付け。入り口で消毒して館内に入った。

 入り口には「協会員は必ず導線を守り、館内でこまめに消毒をすること 大阪場所担当部長」と書かれた大きな看板が立てられた。1度、会場に入ったら、入退場できないため、親方衆らは食べ物やドリンクの入った袋を持ち、出勤した。

 館内、客席では報道陣の座る3階席を関係者が消毒液を吹き付け除菌して回った。

 午前8時35分、館内放送を担う行司が指定位置に座る。審判の親方もスタンバイ。九重親方(元大関千代大海)、二子山親方(元大関雅山)らは無人の館内を珍しそうに見渡していた。

 そして、序ノ口の煌(朝日山)-艶郷(湊)戦から、いよいよ歴史的場所が幕開け。結果は煌がはたき込みで制した。

 ボリビア生まれで将来は母国で大統領になる夢がある煌は「緊張して(所作を)間違えた」と苦笑い。奈良県橿原市の部屋からは兄弟子ら4人と行司1人で乗り合い、タクシーで会場入り。運賃は「2万円くらい」かかったという。

 艶郷は「(いつもなら)ちょっと聞こえてくる声援もなかった。集中するにはいいけど少しやりづらかった。1回取れば慣れる。次は集中できると思う」と話した。

 会場には行司と2人でタクシーを利用し、30分かけてきた。いつもは電車移動なため「不思議な感じ」と苦笑いした。

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